茶道具

茶道具の買取は
獏へご相談ください

茶道具は千利休から派生した表千家・裏千家等が有名ですが、それ以前は栄西から始まったとされ、村田珠光・武野紹鴎などの歴史を経て現代にきました。
日本人としてのあり方や文化を学ぶ上で、茶道の歴史は参考になることがあり多くの人に知ってもらいたいと個人的には思っております。
共箱がなぜ生まれたか等興味深い内容がたくさんあります。
買取に関しましては、お稽古用から作家物まで流派を問わず茶道具全般行っております。
茶道具には共箱という作家の名前や作品の名称・種類が書かれた木で作られた箱に入っていることが多いです。
しかし、達筆のせいか作家名がわからない・書付が読めないなど困ることも多いです。
美術品を専門にやっていないと、読めません。
つまり価値を見出すことは難しいでしょう。
是非、当社のような専門家にお任せください。

茶道具の特徴とは?

茶道具とは茶道で使用する道具の総称

茶道で使う道具を総称して茶道具と呼びます。茶道の本質としてはどのような道具を使っても成立するものですが、美術品という観点から見ると市場に出回っている作品で評価できるものは作家物が殆どでしょう。なぜ評価できるものは作家物のみかは茶道の歴史を見てみないと理解しにくいかと思いますので、簡単にまとめました。

茶道の歴史とは?

茶道は<人をもてなす方法>として生み出された行為です。茶道は禅との関係が深く臨済宗の開祖である栄西(1200~1253)が中国(宋)から茶を持ち帰って広めたのが原点と言えるでしょう。なので、茶道と禅は非常に深い繋がりがありますが、話が長くなりますので割愛させていただきます。人をもてなす方法として、茶道の形式を生み出したのが能阿弥(1397~1471)です。室町時代・足利将軍家の収蔵品管理を任されていました。能阿弥が将軍へ茶を差し上げる為に確立したとされています。その後、珠光(しゅこう・1423~1502)という僧侶は地位が高い人ではない下々の茶を生み出し、後の茶道で大事な考え方である<侘び茶>が出来ました。武野紹鴎(たけのじょうおう・1502~1555)という武器商人が大阪・堺で茶を広め、千利休(1522~1591)に続きます。ここで茶道の大枠が作られたとされています。現在の茶道では数ある流派がありますが、すべての祖先が千利休に集約されます。その中でも千利休の直系血族で維持され発展してきたのが、表千家、裏千家、武者小路千家で三千家と呼ばれています。後述しますが、書付の殆どがこの三千家で占められています。

千利休は何をした?

炉の寸法を定める、躙り口を創始する、茶室を正方形にする等、<侘び寂>に通ずる改革をしてきましたが、美術品という観点から見て重要なことは、和物茶道具の使用でしょう。
利休以前は唐物が好まれて使われていました。唐物とは中国で作られた作品をいい、当時は極上品としてされていました。和物茶道具を使用することにより、唐物一辺倒であった茶の世界に一石を投じました。利休の改革があって初めて今日の茶道具があるといえ、冒頭での答えになります。
利休の和物志向で重要な存在が<黒楽茶碗>の創始です。唐物の天目茶碗はお湯を入れると熱くなりますが、和物茶碗は熱伝導率が低くお茶を飲むのに適していることに気が付きます。その為、抹茶が立てやすく、熱くならず、飲みやすい茶碗を目指し楽茶碗が開発されました。最初は土の赤色が出た赤楽茶碗でしたが、仏教的な精神性を象徴する黒が主流となりました。この楽茶碗を開発したのが楽長次郎で、これこそが千家十職の誕生につながります。

侘び寂とは?

茶道とは切っても切り離せない存在です。侘び寂という概念には明確な定義がなく非常に難しい考え方と言えますが、一言で表すのであれば<不完全の美>ではないでしょうか。一般的には美とは均衡がとれていて完成されたものに使われる言葉ですが、侘び寂の世界では完成されてない足りない物こそ美しさを感じないかと問いかけてきています。このような考えは茶道具にも反映されており、不均一な茶道具、茶入れの蓋に使われる象牙の傷、割れた道具を目立つ金色で修復する金継ぎ等に見受けられます。

書付とは茶道具に対しての家元のお墨付き

茶道具に対しての、家元のお墨付きと言えます。 千利休から始まった数ある流派のうち、茶道人口の占める割合は表千家と裏千家となるでしょう。その中でも裏千家が茶道人口の多くを占め、その原因は教育現場では裏千家が採用されていた歴史が大きいかと思います。書付とは各家元が良い作品に対して認定するようなもので、通常共箱に記載されます。それがあるかないかでは買取金額が異なってきます。
また、家元でも流派によって評価が変わり、裏千家と表千家の家元は高い評価を得やすいです。

よく市場に出回っている書付

◆表千家は、十三代即中斎(そくちゅうさい)、十四代而妙斎(じゅみょうさい)。
◆裏千家は、十四代淡々斎(たんたんさい)、十五代鵬雲斎(ほううんさい)。

市場ではこの四人の書付をよく見かけ、安定した評価を得ています。書付の対象は千家十職や他の作家物だけではなく、無名の作品や唐物にも描かれていることがあります。
また、棗や炉縁などの漆が使われた作品は共箱だけではなく作品自体にも書付が入れられているケースもあります。

千家の好みを制作する千家十職

千家の好み道具を制作する職家十家と言います。1915年の松阪屋百貨店で職家の制作になる好み道具の展観がおこなわれたとき、はじめて「千家十職」の呼称が用いられ、以来、職家の通称として使われています。
その十職の人たちは、奥村吉兵衛(表具師)、黒田正玄(竹細工・柄杓師)、土田友湖(袋師)、永樂善五郎(土風炉・焼物師)、樂吉左衞門(茶碗師)、大西清右衛門(釜師)、飛来一閑(一閑張細工師)、中村宗哲(塗師)、中川淨益(金もの師)、駒澤利斎(指物師)の十人の職家です。また、職家の歴史を見ると、かつては十家に限られてはいませんでした。
茶の道具の基本・基準としての千利休の好みによる形や色が、「職家」の各家で守られ、それぞれの時代の創意工夫が加えられ、今日に伝えられています。これらのことが「千家十職」の核となり、現代でも重要な立ち位置にいる理由です。
代表的なのは樂吉左衛門の楽茶碗でしょう。

茶道具の買取相場
※23年1月時点

作家名 モチーフ 買取相場
楽吉佐衛門 茶碗 10~300
即中斎 掛軸 2~15
荒川豊蔵 茶碗 10~200
角谷一圭 茶釜 ~30
千利休 茶杓 ~100
中村宗哲 ~40
松田権六 ~200
大樋長佐衛門 黒茶碗 3~25
黒田辰秋 ~20
川端近左 ~5

高額買取されやすい茶道具の種類

以前は「楽茶碗」であれば100万を超える査定額がついていましたが、現代では「茶道離れ」が進んでおり、100万を超える額のものはほとんど見かけません。とはいえ、練習用よりは本番用の方が10万円を超える買取金額になる可能性が高いです。
また、茶道具でもメインになるような道具の方が高い査定額になる傾向があり、具体的には【お茶碗】、【茶入れ】、【棗】、【香炉】などです。一方、【袱紗】、【蓋置】、【炭斗】、【炭斗】などは10万円を超える買取金額は少ないと言えます。
茶道具には歴史もあるため、中には骨董品のような作品も多く存在します。文化財クラスは別ですが、市場に残っている茶道具はいわゆる骨董品扱いとなり、近代作家の方が高い査定額になる確率は高い印象です。そのジャンルの作品に需要が無ければ希少性や文化的な価値があったとしても買取金額は安くなってしまいます。 このような状況下でも十五代楽吉左衛門、北大路魯山人、加藤唐九郎、岡部嶺男、川喜田半泥子などは100万円を超える買取金額になる事が多いです。

茶碗

お茶の歴史は古く、中国が起源と言われています。お茶の発展と共に茶碗が普及していき、平安時代に茶の文化と共に茶碗が日本に入ってきました。我々は「お茶碗」と聞くとどうしても白飯をよそうご飯茶碗を想像してしまいますが、ここでは抹茶や煎茶を頂く本来の茶碗のことを指します。
季節や趣向に応じて様々な茶碗が存在し、窯元や制作者によって価値が大きく分かれます。有名な作家物には押し印や箱書きが残されているものが多いです。

茶入れ

茶入れとはその名の通り茶を入れる容器のことで、主に濃茶用の抹茶を入れるのに用います。陶器で出来ていることが多く、形も肩衝・茄子・文琳など様々です。陶器で出来ているものが「茶入れ」、木製茶入れのような薄型茶器を「棗」と覚えれば良いでしょう。蓋は象牙で作られているものが多く、一見非常にシンプルな小さい壺のようですが、この美しさを理解することが「侘び寂び」であると評価されています。

棗(なつめ)

上記の茶入れが濃茶用であるとすれば、棗は主に薄茶用の茶入れです。果物のナツメに似ていることからその名前が付けられたと言います。木製で表面に漆や金箔が塗られているものや、単色のシンプルなものまで様々で、大きさも大棗・中棗・小棗とバリエーション豊かです。蓋つきの小さな入れ物で、主にお茶を入れますが稀に高級食材などを入れることもあるそうです。

香合

香合とは、香を入れておくための小さな蓋つきの容器のことです。茶の席では通常香を炊きますが、香を炊くための香炉や、湯を沸かすための風炉に合わせて香合も使い分けることが多いです。材質も陶器から漆器、木製のものまで色々な種類があり、仏具としても使用されます。

高価買取されやすい茶道具の例

十五代楽左衛門

桃山時代に千利休の茶の湯の道に感銘を受け、楽家の長次郎が茶碗を作り始めたのが「楽茶碗」の始まりで、十五代目の直入の作品は非常に評価が高いです。伝統を守りながらも、新しい概念を同時に組み合わせて次々と斬新な作品を生み出しており、その前衛的なスタイルは我々を魅了して止みません。現在も国内・海外で個展を開くなど精力的に活動しており、市場価値もそれと共に揺るぎないものになっている印象です。

北大路魯山人

北大路魯山人と言えば、その名を知っている方は非常に多いのではないでしょうか。美食家であり、好きが高じて自作の料理を盛り付ける器まで自分で制作した多彩な芸術家です。幼少時代はかなり壮絶な苦労をしてきた魯山人ですが、その暮らしの中でもささやかな美を見出し、大人になって書家となり、才能を広げていきました。その後は様々な芸術家との交流やその豪放磊落な性格から色々と話題にもなりましたが、残された作品は今でも評価が高く高値で買取されています。

加藤唐九郎

加藤唐九郎は明治から昭和にかけての陶芸家で「ろくろの達人」とも呼ばれています。いわゆる瀬戸物という陶器の原産地の愛知県瀬戸市に生まれ、作陶に励み、陶芸の歴史についても熱心に研究していました。しかし昭和35年に起きた「永仁の壺事件」で、重要文化財として指定されていた陶器を加藤が自作していたことが判明したのです。このことは大きな騒ぎとなり、加藤は全ての協会から脱会し、一人で陶芸を続けていくことになります。しかしながら重要文化財とも見まごう程の作品を作れるという加藤の手腕が認められたという側面もあり、現在でもその作品群には高い評価がついています。

茶道具・煎茶道具の買取実績

  • 実績①

  • 実績②

  • 実績③

茶道具を高価買取してもらうポイント・注意点

高く売れるか?とは、その作品に市場価値があるかどうかとなります。また、市場価値がある作家・作品でも人気のモチーフが存在し、ダメージがあるよりは無い方が好ましいです。茶道具だけではなく、すべての美術品・骨董品に共通するポイントになりますが、ご売却をご検討の際には下記をチェックしてみてください。

1.綺麗な保存状態を維持しておく

茶道具はワレモノが多いため、作品自体にワレや欠けがあると大幅に評価が下がります。金継などで修復されている作品も同じように買取金額は下がる傾向です。侘び寂の世界ではダメージを金継であえて目立たせて、そのダメージすらも作品の一部にしてしまいますが、市場価値の観点からみると好ましくはありません。ダメージはあるよりは無い方が断然良いです。また、100年以上経過している楽茶碗とかは既に修復されている事も多く、コンディションのチェックにお時間をいただくケースもございます。茶道具を含めて骨董品 全般に言える事ですが、時代が経過している作品は完品で存在している可能性は低いと感じております。

2.共箱・箱書きといった付属品なども揃えて保存しておく

箱書きとは別名共箱(ともばこ)とも呼ばれています。共箱とは作家自身のサインと作品名が墨で書かれた木箱となります。古い作品にはしばしば共箱が存在しないケースもありますが、近代作家の茶道具には基本的に共箱がついています。つまり、近代の茶道具に関しては共箱が無いと買取金額は下がります。共箱が無かったとしても、作家さんが存命の場合は新しく書いてもらえるケースもありますが作家さんによって書く、書かない、ルールがあるため、あまり期待しない方が良いかもしれません。
結論、共箱が無いと通常の金額と比べると半額以下の買取金額になる事が多いでしょう。

3.千家の書付があると高額査定になりやすい

まず、千家とは千利休から派生した3つの主流派です。その中でも表千家・裏千家が有名で生徒数も多いです。次に書付とは簡単に説明すると、各流派の家元からのお墨付きのようなイメージです。市場価値の観点から見ると、表千家と裏千家の書付がある高価買取が期待できます。書付の場所は一般的には蓋の内側などに書かれている事が多い印象です。棗や炉縁などの漆作品に関しては作品自体に書付がされているケースもあります。
買取金額に関して、書付されている作品の査定額にもよりますが、書付があるかないかでは1~3割程異なります。

買取業者が茶道具を買取・査定するときのポイントを紹介

茶道具の買取・査定方法をご紹介させていただきます。美術品全般に言える事ですが、骨董品などの古い作品は歴史と需要、近代の作品は作家の相場が需要となります。

1.箱書きが読めない場合でも豊富な経験と知識から適切に判断

作家名が重要とお伝えしましたが、茶道具の箱書きは読みにくいです。分かりやすく書いている方もいますが、草書体のように流れるようなサインも多いです。後者のサインに関しては、そのサインを読み解くというよりは知識が無いと判断は難しいでしょう。
当社は年間400~500件の買取実績と全国各地から茶道具をご売却いただいております。正しい価値を正しい金額でご提案させていただきます。

2.市場において需要がある作品・作家か

買取査定と市場評価は切っても切れない関係です。いくら素敵で希少性が高い茶道具でも市場で評価されていないと高価買取は期待できません。現代において骨董品・茶道具・掛け軸などの需要は少ないですが、全体的に評価額が下がっている訳ではありません。北大路魯山人や加藤唐九郎などの作品は高い金額で取引されています。また知る人ぞ知る作家も全国に流通経路を持つ当社なら見逃しません。安心してお任せ下さい。

3.高価な作品は箱だけでも高級

高級フルーツが桐箱に入っているように、良い茶道具には良い箱に入れられています。また、木箱を入れるための漆塗りの箱も存在し、二重箱と呼ばれています。良い共箱で二重箱に入れられている作品は販売価格が高かったのではないかと予想できます。作家や作品次第ですが10万円で販売されていたものより100万円で販売されていたものの方が買取金額は高い傾向です。

獏の茶道具買取が選ばれる3つの理由

理由1

正しい価値を正しい金額で

当社では【正しい価値を正しい金額で】をお約束致します。茶道具を含め絵画・骨董品と呼ばれるジャンルは金額が不透明な世界です。特に茶道具は古い作品も多く、市場価値がある作品に関しては贋作も存在し専門家ではないと正しい金額を導きだす事が難しいです。
また、正しい価値を見出したとしても適切な販路と正確な相場感がないと正しい金額でお客様にご提案する事ができません。近年では中国にて茶道具の需要が高まり、本来お値段を付けづらい茶道具も評価できるようになりました。
当社では正しい価値を見出し、正しい金額でお客様に査定額をご提案させていただきます。

理由2

現存作家から物故作家まで豊富な取り扱い実績

茶道具に関しては現存作家よりも物故作家の方が流通量は多いかもしれません。江戸前後の作品はコンディション等も含めてお調べするお時間をいただくかもしれませんが、近代の作家に関しては過去のデータや実績から適正価格でご提案させていただきます。時代や流派を問わず幅広い取扱い実績がありますので、安心してご依頼下さい。

理由3

出張買取(無料)で即日査定、その場で現金買取も可

茶道具を含めた絵画・美術品に関して専門のスタッフで運営しております。日々、相場や新しいジャンルの勉強に勤め、正しく価値を見出し、正しい金額でご提案できるように精進しております。そのため、即日で買取金額をご提案する事が可能で、1000万円を超える作品でも即日お支払いが可能です。ただ、文献等で調べる必要がある作品に関してはお時間をいただく事もございます。

獏の茶道具の買取方法

  • 店舗での買取

    お客様が当店に直接お持ち込みいただく方法です。
    その場で査定・現金でお支払いが可能です。
    ※ご来店前に予約をまずお取りください。店舗での買取に限り、クーリングオフ対象外となります。
  • 出張買取(無料)

    当社にご連絡いただき、日程を調整後ご自宅まで無料出張・査定いたします。
    提示価格が折り合えば、その場で現金決済となります。
    ※エリアや作品の内容によっては、お伺いできない場合もございます。
  • 宅配買取

    作品の内容やお住まいのエリアによって、作品を宅急便で送っていただき 当社で現物を確認してから振込いたします。
    ※ガラスや額が破損しますと作品が傷ついてしまうため厳重に梱包をお願いします。

絵画買取・美術品買取の
4つの方法

株式会社獏の絵画・美術品の買取には4つの方法があり、お客様のご都合に合わせて買取方法をお選びいただけます。
絵画や美術品の点数が多いなどの場合は無料の出張買取(無料)をおすすめしております。是非、絵画・美術品買取専門店獏へお問い合わせください。

美術品はご自身で購入したものでない場合、作品の詳細もわからないことがほとんどです。そのようなお客様は多くいらっしゃいますし、弊社査定担当者は豊富な知識を持っておりますので、安心してお問い合わせください。 「よくわからないのでとりあえず見てほしい」というお問い合わせも大歓迎です。

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