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遺品整理は自分でできる!手順や方法について解説

親族が亡くなった後は、悲しみに暮れながらもお葬式や各種手続きに追われていきます。それに加えて取り掛からなければならないのが遺品整理です。遺品整理は悲しみを伴う作業のため、なかなか始められないという人も多いかもしれません。しかし、いつかはやらなければならないもの。
いずれ自分にも訪れるであろうときに備えて、遺品整理とは何なのか、そしてその準備と手順について詳しく解説していきます。


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遺品整理とは?

遺品整理とは、故人が所有していたものを整理し片付けることで、遺品処理、遺品処分ともいいます。遺品の価値を判断し、相続すべきものかどうかを決めていく作業でもあります。一つ一つ故人を偲びながら丁寧に整理していくことで、心の整理や思い出の整理にもつながる遺品整理。ただし、故人が残したもの全てが対象となるため、遺品整理には時間と労力がかかるものだということを頭に入れておきましょう。


遺品整理を自分でおこなうメリット・デメリット

前述のとおり、遺品整理は非常に大変な作業です。しかし遺族同士の協力のもと事前に準備を整えておけば、自分たちで行うことも可能です。
自分たちで行うメリットとしては、第一に費用が抑えられること。そして故人との思い出を振り返る機会を持ちつつ丁寧に整理ができること。中には大切な遺品を他人に触られたくないという人もいるでしょう。
デメリットとしては、とにかく時間と手間、労力がかかること。そして精神的にもつらい部分があるということが大きいでしょう。


遺品整理のタイミング

では遺品整理はいつから始めればよいのでしょうか。いつまでにやらなくてはいけないという期日はありませんが、四十九日という一つの区切りを目安に始める人は多くいらっしゃいます。ちょうど親戚が集まる良いタイミングともいえるからです。自分一人では始められないのが遺品整理。後々のトラブルを避けるためにも親戚間での話し合いは重要です。
また、故人が賃貸に住んでいた場合、契約の関係で葬儀後すぐに遺品整理に取り掛からなければならないケースもあります。あらかじめ確認が必要なので注意しましょう。
遺品整理を始めるタイミングについては、自分の気持ちや状況に応じて適切な時期を判断することが大切です。

遺品整理を自分で行う為に【作業の進め方】

遺品整理を経験したことのある人はあまりいないのではないでしょうか。いざ自分で遺品整理を進めようとしても、何から始めたらいいのか分からないのが現状でしょう。遺品整理は事前準備なしの状態でやみくもに始めてしまうと、途中で挫折してしまう可能性が高いため、きちんと計画的に行うことが大切なのです。
では、順を追って作業の進め方について説明していきます。


作業しやすい服装

遺品整理は、大きなものを動かしたり、今まで触れることのなかった場所からものを出したりと、大掃除のようにほこりが舞うこともしばしば。動きやすく汚れてもいい服装とマスクは絶対です。なるべく肌の露出の少ない長袖長ズボンが望ましいでしょう。思わぬ怪我を防ぐため、そして段ボールなどを運びやすいように滑り止め付きの軍手があるとよいでしょう。また、足元にも注意を配り、厚手の靴下を履くかスリッパを用意しておくと安心です。


作業に必要な道具

物を仕分けするために段ボールはたくさん必要です。大きすぎても持ち運びしにくいため120サイズがおすすめ。大きめの160サイズもいくつか用意しておくと便利です。箱に何を入れたかを書くためのマジックも必須です。
ごみ袋は自治体のルールに従って分類するため、多めに用意しましょう。
はさみやカッター、ドライバーなどは本を縛るときや、簡単に分解できる家具などを解体するときに使います。
清掃道具一式を用意しておくのも忘れないようにしましょう。

スケジュールを決める

遺品整理をスムーズに進めるためには、スケジュールを立てることが大切です。これは効率よく作業を進めていくためにも必要なことです。親族同士で話し合いの上、適切かつ明確なスケジュールを立てていきましょう。
では、スケジュールを立てる際のポイントをいくつか紹介していきます。


整理に必要な方がそろっている

遺品整理を行う人たちがそろうタイミングでスケジュールを設定しましょう。中でも荷物を運べるように車を持ってくる人、相続の相談のために相続権利者がそろった状態が望ましいといえます。なかなかそろうタイミングが難しいかもしれませんが、今後のこともふまえて予定を合わせるようにしましょう。


終了予定日を決める

スケジュールを立てるにあたり、まずは終了予定日を決めることが重要です。ダラダラと進めることのないよう、「この日までに終わらせる」という日を設定し、そこに向かって作業を進めていくことが効率よく行うポイントです。遺品整理を行う人数や、遺品の量などを考慮した上で無理のない作業期間を設定するとよいでしょう。


具体的な目標を決める

終了予定日を設定したら次は「いつ何を、どの部屋を、どの部分の何を」などと、具体的な内容を決めていきます。具体的に決めることによって、その日にやるべきことが明確に分かり、作業がスムーズに進んでいきます。計画どおりに目標を達成できたらその日は終了、というようにメリハリをつけて行うことも遺品整理を最後までやり切るコツです。途中で投げ出したくなってしまうことのないよう、計画的に進めましょう。

遺品を必要なものと不要なものに分ける

遺品整理を行う上で、仕分け作業というのは大きな割合を占める大事な作業といえます。コツは、大きく三つのカテゴリに分けること。仕分けは時間のかかる作業のため、カテゴリを決めておくことによりスピーディに分類することができます。
一つ目は貴重品や思い出の品などの形見となるもの。二つ目はリユースやリサイクルが可能なもの。三つ目は廃棄するもの。
どうしても要不要に迷うものは、いったん保留箱へ。時間をおいて考えてみると案外すんなりと判断がつくものです。


残すもの

現金やクレジットカード、有価証券、キャッシュカードや通帳、印鑑、パスポートなどの身分証明書はもちろん、土地の権利書や不動産関係、税金関係の書類や契約書類などは誤って捨ててしまわないように細心の注意を払いましょう。
宝石や貴金属、車、骨董品・絵画などの美術品は資産となり得る相続財産です。
思い出の品や故人が大切にしていたものも残しておきます。親族の中に、形見分けとして欲しい人がいるかもしれないからです。形見分けで欲しいものがある場合は、事前に伝えておくとよりスムーズです。
最も処分しにくいといわれる写真や手紙、お土産などは取っておくものを厳選し、残りは思い切って捨てるか、デジタルで保管するなどの工夫をするとよいでしょう。


リサイクル可能なもの

携帯電話、カメラ、パソコンなどの小型家電はリサイクルが可能です。また家電4品目といわれるエアコン、テレビ、冷蔵庫・冷凍庫、洗濯機・衣類乾燥機は、家電リサイクル法によりリサイクルが義務付けられています。ちなみに家電リサイクル法とは、廃棄物の減量と資源の有効利用を推進するために定められた法律のこと。
高級家具や着物、ブランド物の衣類などはリサイクルショップで買取りが可能な場合もあります。
銅、アルミ、ステンレスなどの金属類、古紙や古布などもリサイクルが可能です。専門の業者に依頼し引き取ってもらうのがよいでしょう。
再資源化が可能なごみであるペットボトルや瓶などは、地域のルールに従って捨てることができるので要確認です。


廃棄するもの

貴重品や思い出の品、形見分けのもの、リユース・リサイクル可能なもの以外は、基本的にすべて廃棄するものとなります。
ごみは大きく分けると、紙製品、革製品、ビニールなどの最も量の多い燃えるごみ、食器類、金属類、電球、スプレー缶などの燃えないごみ、大型家具やリサイクル家電以外の家電製品、布団、自転車などの粗大ごみ、そしてリサイクルができる資源ごみに分別できます。これらは自治体の分別に合わせて処分する必要があります。
家電4品目といわれるエアコン、テレビ、冷蔵庫・冷凍庫、洗濯機・衣類乾燥機はリサイクル家電のため、自治体では処分ができず廃棄する場合はリサイクル料金がかかります。リサイクル料金は製造メーカーによって異なるため、確認が必要です。
廃棄するものの中には、仏壇や仏具、ぬいぐるみや人形などの処分しにくいものもあるでしょう。また、遺品自体をごみとして捨てるのが忍びないと感じる人もいるはずです。そんな時は、供養してから処分するとスッキリと気持ちも落ち着きます。

仕分けした遺品の処分する

遺品を仕分けし終えたら、形見以外のものの処分方法を検討する必要があります。売却できそうなものに関しては買取業者に、廃棄するものに関しては不用品回収業者に依頼するのが一般的な方法です。ただ、自分で売却したり、ごみ処理場に持ち込んだりすることもできるため、自分たちの状況に合わせた方法を選んでください。


リサイクル品は買い取ってもらう

家電やブランドものの衣類、バッグなどはリサイクルショップで買い取ってもらえる可能性があります。ただし家電に関しては、製造から5年未満で正常に動くものに限られる場合がほとんどです。衣類やバッグは比較的新しく状態の良いもの、希少性の高いものなどは高値がつく場合もあるので、一度査定をお願いしてみるのもよいでしょう。
最近では、自身でフリマアプリやネットオークションなどを利用して販売する方法も人気です。リサイクルショップで買い取ってもらえなかったものでも売却できるチャンスです。近年利用者が増えており、リサイクルショップで売却するよりも高値で売れる可能性もあるため、試してみる価値はありそうです。また衣類やバッグなどは寄付することを選択肢の一つとして考えてもよいでしょう。
大きいものや量が多くて持っていくのが大変な場合は、出張買取を行っている業者に依頼しましょう。


廃棄するものは自治体のルールに従う

燃えるごみは自治体のルールに従い、決められた曜日に指定の集積所に出しましょう。ここで注意すべき点は、あまりにもたくさんのごみを一気に出すのはルール違反になってしまうということ。一度に出すごみの量が制限されている場合が多いため、大量のごみが出た場合や、ごみの収集日まで待てない場合は、自分でごみ処理場へ持ち込むのもおすすめです。ただし受け入れを許可していない自治体もあるため、事前に確認をしておく必要があります。
その他の燃えないごみや資源ごみ、粗大ごみに関しては、お住まいの自治体により収集の仕方が異なるかと思いますので、ご近所に迷惑をかけないようルールを守り、正しく処分しましょう。


不用品回収事業者に回収してもらう

費用はかかりますが、手間と時間を省ける一番の方法が、不用品回収業者にまとめて引き取ってもらう方法です。不用品の中でも捨てる種類により分類する必要がなくなり、一気に片付くため時間の節約につながります。遺品整理に費やせる時間に余裕がない場合は、業者への依頼を視野に入れてもよいでしょう。業者によっては、価値のあるものを買い取ってくれるところもあります。
不要品の量や予算の問題、遺品整理に使える時間などを考慮した上で、業者に依頼するべきかを決めましょう。ただし業者選びは慎重に。悪質な業者も存在するのが現実です。料金やサービス内容を比較した上で、信頼できる業者を選ぶことが重要です。

自分でおこなう遺品整理の注意すべき点

ここまで、スケジュールを立てて計画的に行えば、自分で遺品整理を行えることを解説してきました。しかし自分で遺品整理を行う場合、トラブルが起こる可能性があることも覚えておかなければなりません。では一体どんなトラブルが起こり得るのでしょうか。注意点とともに詳しくみていきましょう。



想像以上に疲れる

遺品整理は故人の大切な遺品と向き合う作業です。遺品を手にすると思い出がよみがえり、感情が溢れてしまうこともあります。このように精神的負担が大きいことに加えて、大きな家具を動かしたり、不用品を搬出したりと体力的にも負担がかかり、想像以上に疲れてしまいます。
きちんと計画を立てて始めても、なかなか思いどおりに進まず焦ってしまい、気分が沈んでしまうこともあるでしょう。
また、家の中全体を片付けてみると、遺品が思った以上にたくさん出てきたり、想定外のことが起こったり、慣れない作業が多いことで疲れを感じやすくなってしまいます。
時間に余裕がある場合には、少しずつでも着実に終わるように進めていきましょう。


重要書類、大切なものを誤って処分してしまう

遺品整理をする際に気を付けなければならないのが、書類の分類です。ただの紙切れだと思って処分してしまったものが、実は大切な書類だったなんてことも。土地の権利書や不動産関係の書類、財産や税金に関する書類、保険関係の書類などは特に要注意です。このような書類を誤って捨ててしまうと再発行の手続きなど、もろもろの作業が増えることになってしまいます。ただでさえ時間のかかる遺品整理。十分気を付けながら取り掛かりましょう。財産に関係する書類だった場合、後々大きなトラブルに発展しかねません。
特に複数人で遺品整理をする場合には、全員が注意点を把握しておくことが大切です。


近隣住民からの騒音トラブル

遺品整理を行う際は、早朝や夜遅い時間は避けるなど時間帯に注意する必要があります。遺品整理は大きな家具を動かしたり、不用品を搬出したりするため思った以上に騒音が出てしまうもの。遺品整理を実施する日時が決まったら、あらかじめご近所の方に伝えておくとよいでしょう。また荷物の搬出のために車を駐車させてもらったり、時には道をふさいでしまったりと、迷惑を掛けてしまう可能性もあります。それも含めて伝えておけば最低限のトラブルを防ぐことができます。
空き家になった家を放置することで起こる異臭トラブルなども考えられるため、できる限り速やかに遺品整理に取り掛かるのがよいでしょう。

相続した遺品について

「故人から遺品を相続したけれど、どうすればいいのだろう」とお悩みの方もいらっしゃるのではないでしょうか。相続したもの全てが必要なものとは限りません。しかし必要ないからといって、故人が大切にしていたものを安易に処分することもはばかられます。
では一体どうしたらいいのでしょうか。


大切に保管する:処分を検討する

場所を取らずに置いておいても支障がないようなものなら、家族の思い出として大切に保管するのがよいでしょう。しかし自分が興味を持てない上に場所も取る、扱いに困るようなものは親族に相談の上、処分を検討するのも一つの方法です。遺品を処分することに抵抗があるという人も多いはず。そんな時は神社やお寺でお焚き上げをお願いしてみてはいかがでしょうか。きちんと供養することで気持ち的にもラクになるはずです。


専門店に買い取ってもらう

宝石や貴金属、絵画や骨董品などの美術品に関しては、専門業者に買取りをお任せするのがベストな方法です。専門業者でないと安く買いたたかれてしまったり、正しい価値が分からず処分されてしまう危険性があります。信頼できる買取業者に依頼することで、より高い金額での売却が期待できるでしょう。大切な遺品を、適切な形で次の人へつないでもらいたいものです。

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まとめ

ここまで遺品整理を自分でやる際の手順や方法、注意点を紹介してきましたがいかがでしたか?
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