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東京芸術大学(美術学部)の入学難易度|卒業生にインタビュー

東京芸術大学

はじめに

東京の美術品買取専門店 獏です。

作家情報を調べていると出身校としてよく目にする芸術大学。
そんな芸術系大学の中でも最高学府として知られる【東京芸術大学】は倍率などのデータを見ると、ある意味【東京大学】に入学するより難しいと言われます。

求められるスキルが違うため比べること自体あまり意味がないかもしれませんが、入学する事は非常に難しいとされています。

東京大学の現役合格率は過去10年振り返っても60%以上ですが、東京芸術大学・美術学部の現役合格率は34.6%(2019年度)です。このデータだけでも芸大の特殊性が分かると思います。

このブログでは実際に東京芸術大学を卒業した方に話を伺い、どのような経緯で東京芸術大学へ進んだか、また芸大在学中にはどのような人がいたかを紹介させていただきます。
残念ながら学生数が少ないため、インタビューした方の学科や入学年度などを明かせないのが残念ですが、かなりリアルな情報だと思います。

東京芸術大学・美術学部とは?

東京芸術大学の歴史は1949年(昭和24年)に前身の東京美術学校と東京音楽学校が統合して設立されて発足しました。
美術学部(絵画科、彫刻科、工芸科、建築科、デザイン科、先端芸術表現科、芸術学科)と、音楽学部(作曲科、指揮科、声楽科、器楽科、邦楽科、楽理科、音楽環境創造科)の2学部14学科で構成され、今回は美術学部にフォーカスして紹介させていただきます。

公式HPでは、前身である東京美術学校時代から今日まで、世界的な芸術家を多数輩出し、我が国の芸術の指導的役割を果たしてきた本学部では、以下の点を教育の目的として定めている。と記載がありました。

伝統や遺産を継承しつつ、優れた芸術家、研究者、教育者の育成や、教育研究の成果を社会に発信し、豊かな社会生活の充実に貢献するなど、多くのテーマを持ち活動しています。

合格

東京芸術大学に合格した人は?

幼少期から何かを作ることが好きな方が多いと聞きました。
両親が芸大出身や絵画や建築、ものづくりの仕事に従事している人が多かったそうです。なので、幼少期から芸術に触れる機会が多く、芸術系の大学に行くことに理解を示す環境だったのではないかと推測できます。

稀に芸術には縁がなく、高校時代はスポーツにすべてを捧げていた人も、部活を引退してから芸大を目指し、合格した人もいるそうです。

ただ、多くの受験生はだいたい高校2年から3年の間に芸大・美大受験専門の予備校へ通い基礎的なこと学ぶそうです。

芸大合格までの一般的な道筋は

高校生(2年~3年生から専門学校へ)→1年~数年浪人(基本的に予備校へ)→芸大合格!!

現役合格が圧倒的に少ないため、合格までに時間がかかる事が多いです。モチベーションを維持するためには強い決意が必要だと聞きました。

芸大受験において予備校は非常に重要

一般の大学受験で予備校を利用した方は多いのではないでしょうか。
夏期講習や冬期講習などをスポットで利用した方もいるかと思いますが、芸大を受験する人にとって予備校の立ち位置は大きく異なります。

その理由は【現役合格が圧倒的に少ない】からです。

科によって多少前後するそうですが、現役で合格する人の割合は1~2割ほどと言われています。1~3浪の人がボリュームゾーンで、4浪以上の人も少ないながらもいたそうです。

そのため、予備校を利用する人は圧倒的に多いのは明らかです。むしろ予備校を利用せずに合格する人はいないのではないかというレベルです。

合格

関東で有名な予備校は5つ

新宿美術学院、すいどーばた美術学院、御茶の水美術専門学校、ふなばし美術学院、湘南美術学院の5つです。

卒業生に聞いたところ、合格者の多くは上記どれかの予備校に通っていたみたいです。
現在はすいどーばた美術学院が最も高い合格実績を誇り、2020年度には83名の合格者を輩出しました。美術学部の定員が234人の内83名は全体の35%を占め、圧倒的な数字ではないでしょうか。

予備校により専攻ごとの強みや弱みが多少あるため、入学する前にリサーチする事は重要です。

センター試験

東京芸術大学の受験|センターと実技の割合は?

他の国公立大学と同様にセンター試験と本試験で構成されています。
一般的な大学と異なる部分は本試験の内容です。ペーパーテストではなく【実技】です。
実技の内容は学科により異なります。近年の試験では問題文や問題を出した意図は公開されているため、気になったら見てみて下さい。
本試験に関しては一次試験と二次試験が存在し、学科により倍率は異なりますが、一次試験を合格するのも非常に困難と言えます。

一次試験と二次試験の配分は公表されていないため、今回インタビューした卒業生の実感や同級生の感覚で記載させていただきます。

一般的にはセンター試験で5~7割くらいの点数は必要みたいですが、実技の内容がかなり良ければ合格できる可能性もあるそうです。

また、油画科の試験と他科の試験では受験のポイントが大きく異なると聞きました。日本画科や彫刻科、工芸科などは制作の文脈やルールなどの基礎力を重視される印象ですが、油画科は発想力や表現力が特に重視されている印象だそうです。

学科により対策する部分が異なるため、予備校の重要性が高いのではないでしょうか。

まとめ

いかがでしたでしょうか?東京芸術大学を目指している方にしたら当たり前の内容かもしれませんが、見る人によっては新鮮な内容ではないでしょうか。

次回は【在学中の活動】や【卒業後の進路】について聞いてみたいと思います。