籔内佐斗司

彫刻・ブロンズ作家 籔内佐斗司

1953年~現在に至る。
大阪府大阪市にて生まれ。1978年に東京芸術大学美術学部彫刻科を卒業する。1982年から1987年まで、東京芸術大学大学院・美術研究科保存修復技術研究室の非常勤講師を勤める。仏像などの古美術の古典技法とその修復技術を研究、新薬師寺地蔵菩薩立像(奈良市)、平林寺十六羅漢像(新座市)などで東京芸術大学が中心となって行った、保存修復に参加する。
1987年に彫刻家として活動を開始する。作品には、横浜ビジネスパークの「犬も歩けば」(1990年)など、パブリック・アートも多い。2004年に東京芸術大学大学院・美術研究科文化財保存学専攻保存修復彫刻研究室の教授に就任する。彫刻の他にも著述や映像などにも多彩な活動を繰り広げ、ことばあそびにあふれた商品の企画も行っている。2010年にはオリジナルキャラクタ-として、平城遷都1300年記念事業のマスコット「せんとくん」を制作する。その後も、堺市博物館公式キャラクターである「サカイタケルくん」などのデザインも手がける。

籔内佐斗司

買取ポイント

籔内佐斗司の作風

古文化財の保存と修復の経験に基づく確かな技術を駆使した木彫作品を通じて、日本人の心象風景や東洋的自然観を暖かく穏やかな造形で表現しています。素材は木曾のヒノキが多く、寄木作りで組み立て彫り上げた後、漆を何度も塗り重ね、日本画の顔料で彩色し、これは平安時代末から鎌倉時代にかけて完成された日本独自の彫刻技法です。籔内佐斗司の作品世界を代表的するキャラクターである「童子」は、森羅万象にひそむ命の根源を象徴し、彼らを通じて仏教的世界観やアニミズム的生命観を表現しつづけていると言われています。
また、木彫作品から型取りを行い、鋳造をすることで、これまでに数多くのブロンズ作品制作も行いました。現代では当たり前となっていますが、ブロンズ作品の鋳造にエディション(限定数)を設け、美術品としてのブロンズ作品の価値を高める試みを早い段階で普及させた功績もあります。

彫刻・ブロンズ買取のポイント

世間での認知度も高く、多くのコレクターを生み出している作家です。現在も精力的に活動しているため、評価が定まっているとは言えませんが、比較的に作品数も多いためある程度の相場は形成されています。童話に出てきそうな愛くるしいキャラクターから神話の生き物まで幅広いモチーフが特徴で、作品の種類は【木彫】と【ブロンズ】に大別されます。
【ブロンズ】に関しては1点モノとエディション(限定部数)モノに分けられ、ここでも評価が異なります。
木彫などの1点モノに関しては注文で制作している作品もあるため、モチーフ次第で大きく評価が分かれる所です。珍しい作品よりも籔内佐斗司らしいモチーフの方が高価買取は期待できるかと思います。

籔内佐斗司の木彫とブロンズの買取価格は?

木彫
数十万円台から数百万円台と様々です。モチーフ、色彩、サイズ、コンディション等により具体的な金額が決定します。共箱(作家の直筆でタイトルやサインが書かれた木箱)が無いと評価に影響します。無くても制作してもらえるケースもありますが、時間と費用がかかります。

ブロンズ(1点モノ)】
エディションが付けられた作品が多いですが、中には1点モノの作品もあります。木彫と同じようにモチーフ、サイズ等により買取金額が異なります。作品の流通量はそこまで多くないため、問い合わせ時点で確認させていただきます。

ブロンズ(エディション付き)】
同じ作品が数十体から100体前後制作され、ナンバリングが記載されています。買取金額は数万円台から数十万円台と様々で、サイズやモチーフによって相場が形成されている印象です。エディション作品で30万円以上の買取価格を提示できるケースは少ない印象です。

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