ウェッジウッド

ウェッジウッドの買取価格とポイント

1759年に「英国陶工の父」と呼ばれたジョサイア・ウェッジウッドにより創設されたイギリスの陶磁器メーカー。17世紀イングランドではデルフト陶器が主流であったが、18世紀に入りストーンウェアがこれに代行。イングランド中部のスタフォード州では良質の粘土や石灰が採取できることから、陶業が発展していった。ジョサイアはこの地方の陶工の息子として生まれ、早くから制作・図面に携わり化学の研究でも頭角を現していた。しかし幼い頃天然痘にかかり右足が不自由になってしまい、ろくろを回すことができなくなってしまった彼は「知恵を駆使する陶工」へと発想を転換し、素地や釉薬の研究へと転向していく。そうして生まれたのがエナメルを用いたクリーム色の陶器である。このクリームウェアを大変気に入った国王ジョージ3世の妻シャーロット王妃から、「クイーンズウェア(女王の陶器)」という名前を贈られ、ジョサイアは王室御用達の陶工家として、その地位を確固たるものにする。
その後1774年に、研究と実験を重ねてきた独特なマットな質感のストーンウェアである「ジャスパーウェア」が完成。1790年にこの技法で作られた「ポートランドの壺」は、ウェッジウッドの代表作となりバックスタンプにも使われている。
ウェッジウッドの発展には、ジョサイアの親友であり共同経営者でもあったリバプール出身の商人トーマス・ベントレーの存在も非常に大きい。カタログ販売を取り入れ、トーマスの人脈による販路の拡大など大いに才能を発揮した。
5世まで同族経営が続いたウェッジウッドだが、2009年に事実上の経営破綻。2015年にフィンランドのフィスカース社の傘下に入り、ウェッジウッドの「質の高いテーブルウェアをより多くの人に」という理念を継承しながら新しい製品を生み出している。

ウェッジウッド

買取ポイント

ウェッジウッドの作風

ウェッジウッドはシャーロット王妃に気に入られたクイーンズウェアや、代名詞ともいえるジャスパーウェアなどで有名です。ジャスパーウェアは独特の手触りが特徴のストーンウェアで、マットな質感の陶器の表面に宝石のように美しいレリーフ模様が施されています。これは古代ギリシャやローマのカメオなどの装飾模様をモチーフにしたもので、その中でも「ポートランドの壺」は特に有名であり、ウェッジウッドの商標に組み込まれているほどです。優しい発色で温かみのあるパステルカラーも魅力の一つで、特にペールブルーは「ウェッジウッド・ブルー」と呼ばれるほど有名になり、ブランドを象徴する一番人気の色です。過度の装飾のないデザインのジャスパーは食器の他に花瓶やアクセサリーも作られており、ロングセラーコレクションとなっています。
1964年に誕生した「ワイルドストロベリー」は日本も含め、世界中で大人気のコレクション。ウェッジウッドの中では数少ない総柄で、赤い野イチゴ、かわいらしいピンクの小花、グリーンリーフが描かれています。イギリスの自然やイングリッシュ・ガーデンにインスパイアされたデザインで、自然をこよなく愛する英国人に好んで使われてきたものです。
フォーマルでもカジュアルでも「自分らしく楽しむこと」を叶えてくれる、そんなテーブルウェアがそろっています。



ウェッジウッドの代表