牛島憲之

牛島憲之の絵画の買取価格とポイント

1900年~1997年 物故作家。
熊本県生まれ。19歳で上京し、青春時代の一時期を渋谷区で過ごす。東京美術学校西洋画科(後の東京藝術大学)を卒業する。岡田三郎助教室で学んだ。帝展、日展に出品を重ねたが、1949年に須田寿らと立軌会を創立する。1954年からは東京藝術大学で後進の指導にもあたる。1981年に日本芸術院会員となる。1983年に文化勲章作家になる。代表作は<水郷>や<水辺>などがある。97歳で生涯を終える。絶筆は<道一筋>。府中市美術館には遺族から寄贈された約100点の作品が収蔵されています。
2023年12月現在府中市美術館で「令和5年度 第Ⅳ期 常設展 コレクション選 江戸から現代まで」が開催中。

買取ポイント

牛島憲之の作風

牛島憲之といえば、<風景>を題材にした絵画作品ではないでしょうか。牛島憲之の作品には人物や動物は殆ど描かれず、自然の風景や構造物が主なモチーフでした。静寂という言葉が似あい、丸みを帯びた表現様式が自然の温かさや優しさを体現しているかのようです。現在に残る多くの作品は風景画が多いですが、たまに描かれている人物には感情が無く置物のように顔も描かれず、むしろ人間が背景に添える付属品のような見え方ができます。
俗世界から切り離された不純物がない空間をキャンバス上に表現し、精神世界を表しているかのようです。パステル調の色合いも美しく、不安やストレスからほど遠い作風で、鑑賞者に安心感を与えてくれます。

牛島憲之の現在の評価と価値

牛島憲之の作品は現在でも需要が高いです。
多くの作品を残していますが、需要が高いモチーフは<水辺を描いた風景>でしょう。牛島憲之にとって水辺はどのような役割だったのでしょうか。風景の中でも水辺が描かれていると評価しやすく、アイコニックな作品です。ブルー系一色、若しくはブルーとグリーンで構成された作品は高額査定しやすいです。描かれた時代や構図により買取価格は変わるため、是非ご相談ください。多くの作家に言えることですが画集に掲載されている作品だと、より高い買取価格を提示できます。
また、牛島憲之は額縁に特徴がある作家です。シルバーの丸みがある額を使っており作風との相性は抜群です。

牛島憲之の買取価格は?

牛島憲之の買取価格は数十万円台になる事が多く、作品のサイズが多く、先生らしいさくふうですと100万円以上もあり得ます。市場に流通している作品の多くは小品(SM~6号程度)のため、大台を超えるかは描き込み具合が重要でしょう。
また、作品のコンディションも重要です。油絵は湿気等によりワレやカビがでてしまう場合があり、程度により若干評価が下がる事もあります。ただ、牛島憲之の絵画には致命的なダメージが出ている印象はないです。
所定鑑定機関は<牛島葉子>になりますが、鑑定書が無くても査定は可能となります。お気軽にご相談ください。

絵画の買取について詳しくみる

牛島憲之の作品

  • 漁港(油絵)

    牛島憲之らしい作品です。パステル調の色合いは鑑賞者を落ち着かせるヒーリング効果がありそうです。

  • 日御崎(油絵)

    牛島憲之の作品はSM~4号くらいの作品が多いのですが、珍しく大作でした。

  • 福浦港(版画)

    牛島憲之の版画作品です。木版で刷られているため、温かみを感じさせます。原画よりも若干色が濃く感じます。