上村淳之

上村淳之の日本画の買取価格とポイント

1933年京都市生まれ。
上村家は祖母の松園、父の松篁も芸術家であり、上村自身も幼い頃から花鳥画を描いていました。京都市立美術大学専攻科を修了後、1956年には新制作協会展に初入選。以降、数々の展覧会に出展していきました。1980年には創画会賞を受賞し、1981年には創画会会員となりました。

1984年には京都市立芸術大学の教授に就任し、1997年には同大学の美術学部長に。また、1999年には同大学の副学長に就任し2004年まで務めました。1995年には日本芸術院賞を受賞し、2002年には同院会員に。2010年には、平城京跡の第一次大極殿内壁画制作に参加しました。

日本の鳥類保護にも熱心で、日本鳥類保護連盟奈良研究所の所長を務めています。また、松園、松篁、淳之三代の作品を展示する松伯美術館の館長も務めています。

上村の著作には、1981年に出版された『鳥の四季 オリジナル石版画集』や、1997年に出版された『鳥たちに魅せられて 鳥と私と花鳥画と』などがあります。2013年には文化功労者に、2020年には旭日中綬章、2022年には文化勲章を受章し、その功績が讃えられています。

上村淳之

買取ポイント

上村淳之の作風

上村淳之の作風は花鳥画を主に描いている事で有名です。特に鳥の生態や表情に着目したリアルな描写に定評があります。自然の美しさや命の尊さを描き出すために、構図や色彩にもこだわり、伝統的な日本画の技法を継承しつつ、現代的な感覚も取り入れた独自の世界を表現しています。

彼の作品には、鳥が季節や風景とともに描かれるものが多く、四季折々の美しい自然を描き出しています。鳥が描かれるだけでなく風景や自然の中で鳥たちが振る舞う姿も描かれており、自然の営みが活き活きと描かれています。また、季節や時代の移ろいを感じさせる作品も多く、鳥たちが繁殖や渡りを行う様子などが印象的です。

上村の作品は鳥をはじめとする自然界の生きものを描いたものが多いが、それだけでなく、風景や建築物、人物なども描いています。特に、京都市内の風景や文化財を描いた作品は多く、上村の故郷である京都の風景や文化を愛する姿勢が伝わってきます。

彼の作品は緻密で精密な描写が特徴的であり、それだけでなく繊細なタッチや深い色彩が美しい作品を生み出しています。また、彼の作品には鳥や自然の中に隠された微妙な表情や動きを捉えたものが多く、観る者に豊かな感動を与えている。そのため、彼の作品は多くの人々から愛され、評価されています。

上村淳之の現在の評価と価値

上村淳之の作風

上村淳之は、現在日本画壇において高い評価を得ている芸術家の一人であり、日本芸術院会員、文化勲章受章者、文化功労者などの栄誉を受けています。彼の描く花鳥画は、写実的かつ詩的な表現が特徴的であり、上村自身も「絵を描くことは自分自身を表現することである」と語っています。また、彼の作品は単なる美術作品としてだけでなく、自然や生命の尊さ、環境問題など社会的なテーマをも伝えることができると評価されています。

買取金額は数千円から100万円を超える作品まで様々のため、ご売却をご検討の際はお気軽にご相談ください。

日本画の伝統的な技法に固執することなく、現代的な表現手法を取り入れ、新しい花鳥画の形を模索しているのが特徴です。例えば、対象の生命力や動きをダイナミックに表現するための筆使いや、カメラのレンズを通したような視点や構図が見られます。また、独自の色彩感覚を持ち自然界のさまざまな色を独自の配色で表現しています。

マーケットからは国内の美術館やコレクターから高い評価を受け、多数の展覧会や個展が開催されているため、評価が高いと言えるでしょう。それに加え、日本の文化や自然を紹介する書籍や雑誌の表紙絵としても幅広く採用されているため、認知度が高い日本画家の1人と言えるのではないでしょうか。

さらに、芸術家としての活動に留まらず、鳥類保護にも取り組んでいます。自然保護や生物多様性の問題についての啓発活動にも活用されています。

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