陶磁器作家 佐伯守美
1949年~現在に至る。
栃木県宇都宮市生まれ。父は彫刻家佐伯留守夫。1971年に武蔵野美術大学商業デザイン科を中退し、東京藝術大学工芸科に入り直す。1974年年に栃木県芸術祭工芸部門「伊羅保線文壺」奨励賞を受賞する。1975年に東京藝術大学工芸科陶芸専攻卒業後、同大学院陶芸専攻修了、「掻落し芙蓉文大皿」藝大資料館の買上げとなる。1977年に伝統工芸新作展奨励賞を受賞する。1980年に日本工芸会正会員となる。1987年から2001年まで東京藝術大学非常勤講師となる。1989年に栃木県文化奨励賞を受賞する。2002年に益子陶芸展審査員特別賞を受賞する。2007年に新作陶芸展にて日本工芸会賞を受賞する。2010年に日中韓芸術家交流事業に参加する。
買取ポイント
佐伯守美の作風
土に土をはめ込む作風で、山々、湖などの風景を描いた作品が特徴です。色絵磁器と比べると華やかさはないかもしれませんが、空間に調和する落ち着いた雰囲気を醸し出します。その秘密は独自の作風ではないでしょうか。注視しないと筆で描かれた絵のように見えるでしょう。しかしながら、描かれる模様はすべて土によるものです。成型した粘土に彫りを入れて、そこに別の土をはめ込みます。象嵌でありながら同じ素材を使用しているため、調和され自然に見えます。
もうひとつの特徴は描く対象物です。象嵌で風景や動物を表現する事はありますが、模様の域を出ません。しかし、佐伯守美の描くモチーフはそれだけでひとつの絵画作品として完成しています。描く対象物は自身の心象風景のため、下書きなしで描いていくそうです。近年は「桜」をテーマにした樹林文で新境地を開拓しました。
佐伯守美の現在の評価と価値
現在も精力的に活躍している作家のため、まだ相場は定まっているとは言えません。問い合わせいただいた時点での市場評価をもとに、買取金額をご提案させていただきます。高価買取のポイントは【サイズ】でしょう。作品のサイズが大きいほど、象嵌で描く面積が増え、ダイナミックな風景を見る事ができます。小品よりも大作の方が評価は高くなる傾向です。買取金額は数万円台から10万円以上と様々のため、佐伯守美の作品の売却をご検討の際は、お気軽にご相談ください。
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