ロバート・インディアナ
の買取価格とポイント
1928~2018年 物故作家。
アメリカ・インディアナ州生まれ。本名ロバート・クラーク。インディアナと言う名は生まれ故郷に因んでいる。アメリカ陸軍に3年間従事した後、アメリカ国内やイギリスの学校で美術を学び、1954年にアメリカに戻る。その後ニューヨークに定住。ニューヨークではエルスワース・ケリーと共に美術街に住み、そこでサイ・トゥオンブリーやアグネス・マーティンらと交流を持つ。主に立体作品が多く、ニューヨーク66番街のパブリックアート「LOVE」が世界的に有名である。友人であるアンディ・ウォーホルの映画にも出演し、舞台美術や衣装なども手掛けており多彩であった。1978年以降はメイン州に移り住み、そこで生涯を終えた。
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買取ポイント
ロバート・インディアナの作風
「看板の画家」と自称していたインディアナは、アメリカを象徴する標識や会社のロゴを作品に取り入れ、明快な色彩とはっきりとした輪郭でアメリカのポップカルチャーを牽引して来ました。
子供の頃から通っていた教会で聞いた「神は愛なり」の言葉に影響を受け1960年代にはこのフレーズを多く用いました。1965年のニューヨーク近代美術館のクリスマスカードで初めて「LOVE」が登場し、一気に代表作となりました。「LOVE」「HUG」「EAT」「DIE」など、極めてシンプルな言葉や記号を用いて表現された作品が多く、主にステンシルを使って制作していたそうです。1970年にインディアナポリス美術館のパブリックアートとして「LOVE」の彫刻を設置。「LOVE」は1973年にはアメリカの切手のデザインにも採用されました。この特徴的なパブリックアートはアメリカの主要都市以外でもスペイン、カナダ、シンガポール、台湾、日本では新宿アイランドタワーに設置されています。Oの文字が右斜めに傾いた「LOVE」は、今や誰もが一度は目にしたことのある作品になっており、インディアナが望んだ愛の溢れる空間になっています。LOVEをスペイン語・ヘブライ語に訳した彫刻も作られています。
2015年のサザビーズ・ロンドンで、「LOVE」のキャンバス作品が242.6万ドル(約3億円)で落札されるなどいまだ非常に高い人気を保っていますが、発表時に「LOVE」の著作権を取得していなかったため、世界中で公式・非公式のグッズやポスターなどのあらゆる製品が作られており、真贋の非常に難しい作家でもあります。