野口謙蔵

野口謙蔵の絵画・油絵の買取価格とポイント

1901年~1944年 物故作家。
日本の洋画家。滋賀県生まれ。酒造業を営む裕福な家庭に生まれる。1919年に彦根中学校卒業、東京美術学校西洋画科(現在の東京藝術大学)に入学する。上京後は伯母・野口小蘋宅に身を寄せる。1924年に同校を卒業後、洋画家・和田英作や黒田清輝に師事する。また日本画家・平福百穂に日本画を学び、歌人・米田雄郎と交流し作風の幅を広げる。その後、帝展、文展、東光会を中心に作品を発表する。病に倒れ享年44歳。

野口謙蔵

買取ポイント

野口謙蔵の作風

東京美術学校の卒業後、野口謙蔵は故郷へ戻って風景や農村の風俗を描き、「日本洋画の先駆」「風土派」などと呼ばれていました。1928年の帝展で「庭」で初入選を果たし、その後も3つの作品が特選となりました。将来を期待された作家でしたが、息が長い芸術家としては短い44歳で逝去しました。短い人生ではありましたが若くから評価された作家のため、作品数は他の夭折作家と比べると多いと言えます。
野口謙蔵の作風は古典的な西洋絵画ではタブー視されている筆の跡を大胆に残して、色数と色味を抑えたシンプルな表現様式です。また、曲線を多用して描いていますので落ち着いた色味ながら温かみを感じる作品に仕上がっています。
作品自体は今から80年以上前に描かれているため、ワレやシミ等のダメージが発生している事が多いです。致命的なダメージではない限り大幅に評価が下がることはありません。

野口謙蔵の現在の評価と価値

没後70年以上が経過した現在でも需要がある作家のひとりです。美術史としての側面から見ると非常に価値がある作家ですが、市場動向は徐々に厳しくなっている印象です。野口謙蔵の油絵作品は板やキャンバスに描かれている事が多く、買取金額は数十万円台になるでしょう。最終的な金額は構図、サイズ、コンディション、来歴によって決定します。現在、飾っていないようでしたら査定だけでも歓迎しています。

鑑定について

野口謙蔵の所定鑑定機関は<野謙の会(岡崎画廊内)>です。すべての作品で必ず鑑定書を取得する必要はないため、現物を確認して判断させていただきます。また、来歴が分かれば鑑定に出さずに買取させていただくケースもあります。ご売却をご検討の際は、お気軽にご相談ください。

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