三栖右嗣の絵画・油絵・版画の買取価格とポイント
1927年~2010年 物故作家。
神奈川県厚木市生まれ。1944年に埼玉県北足立郡新倉(現在の和光市)に転居する。翌年に東京美術学校油画科に入学し、安井曽太郎の教室で学ぶ。1952年に新制大学となった東京藝術大学美術学部油絵科を卒業する。1955年に一水会で初入選する。この頃制作の傍ら映画会社の大映広告宣伝部に入る。1960年から1970年まで作品の発表を停止する。1972年にヨーロッパとアメリカを旅行し、旅行中のアメリカでアンドリュー・ワイエスの自邸を訪ねる。1976年に第19回安井賞展に実母をモデルにした「老いる」出品し、同賞を受賞する。1978年に取材のためにスペインを旅行し、翌年にはマドリッドで個展を開催する。1981年に結婚し、翌年には埼玉県比企郡玉川村(現在のときがわ町)に転居する。没後の2012年4月に埼玉県川越市氷川町にヤオコー川越美術館・三栖右嗣記念館が開館する。
買取ポイント
三栖右嗣の作風
三栖右嗣といえば、<静物><風景>を題材にした絵画作品ではないでしょうか。
1960年~1970年の間に画業を中断していた三栖右嗣にとってアンドリュー・ワイエスを訪ねたのは大きな転換でした。ワイエス(1917年~2009年)とは、20世紀を代表するアメリカの画家です。ワイエスの特徴は<リアリズム>と言われ対象物への優れた観察力で本質を理解し、キャンバス上へ映し出す作風です。三栖はそこに写実表現の可能性を見いだしました。
それ以降は透明感のある光と陰影に富んだ写実表現を追い求めて、画家のスタイルとして築き上げました。静物、風景、人物等のモチーフを描きましたが、どれも生命力あふれる「いのち」を連想させる本質的に美しい作品です。
三栖右嗣の現在の評価と価値
没後10年以上経過した現在でも相場がある作家のひとりです。高価買取のポイントは<林檎>でしょう。他にもポイントはありますが、林檎は代表的なモチーフです。快晴ではない空の下で落ち葉の上に林檎が置かれている風景画作品です。落ち葉があるため、秋から冬にかけての場面でしょうか。また、コスモスなどの花を描いた作品も評価が高いです。
買取査定額は数十万円台になる事が多いですが、50万円以上の金額が付くことは少ない印象です。
具体的な買取価格は構図、サイズ、コンディションにより異なるため、お気軽にご相談ください。現物を拝見しなくても構図とサイズが分かれば、より具体的な金額をご提案できます。
鑑定について
三栖右嗣の鑑定機関は設けられていません。今後作られるかもしれませんが、現在そのような情報はないため、現物を見て判断させていただきます。ご売却をご検討の際は、お気軽にご相談ください。
絵画の買取について詳しくみる三栖右嗣の作品
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コスモス(油絵)
三栖右嗣の人気モチーフです。大きめのサイズでしたので買取査定額は30万~40万円前後となります。
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リンゴのある風景(油絵)
三栖右嗣の作品でも認知度が高い構図ではないでしょうか。
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りんごのある風景(版画)
パステル調のリトグラフ作品です。