間部学の買取価格とポイント
1924年~1997年 物故作家。
熊本県生まれの日系ブラジル人で、マナブ間部、マナブ・マベとも表記される。
小学校の頃からクレヨンで絵を描くのが好きだったと言う。10歳の時に家族でブラジルに移住してコーヒー農園で働くが、農園が霜の影響で全滅したため、独学で油絵を描き始める。1950年にサンパウロ作家協会展で入選を果たす。わずかながら注目を集め出し、父から継いだコーヒー農園を売却しサンパウロに移住。画家として活動するもなかなか生活は苦しく、副業をやりながら過ごしたという。1959年にサンパウロ・ビエンナーレ展で国内最高賞を受賞、その10日後に「第1回パリ青年ビエンナーレ展」受賞。この受賞がアメリカ・タイム誌に取り上げられ、一気に世界的な知名度を上げた。1960年にブラジル代表としての作品発表が多くなったため、ブラジルに帰化している。1979年には故郷熊本で個展を開催。それだけにとどまらず、ニューヨークやパリなどでも個展を積極的に行い、国際的にも活躍している。1997年にサンパウロ市内の病院で内臓疾患手術後の合併症のため73歳で死去。
買取ポイント
間部学の作風
「ブラジルのピカソ」とも謳われる間部学ですが、作風は時代と共に変化しています。
初期は主に見たままを具体的に描く具象画でしたが、次第に抽象画へと移り変わっていきます。1960年以降にはアンフォルメル的傾向と共に、どこか日本を感じさせる筆遣いも取り入れています。ブラジルの大自然を思わせる鮮やかな原色と独特なタッチで描かれるモチーフは、見る者の五感を豊かに刺激してくれます。作品の多くは間部の生まれ故郷熊本にある不知火美術館に所蔵されており、そこで楽しむことが出来ます。
間部学の現在の評価と価値
原色を多用した抽象作品が特徴的な作家です。サイズが大きい作品が多く、買取金額とサイズは比例関係にある傾向です。
キャンバス作品は数万円から100万円を超えるものまで構図・色合い・サイズ・コンディションによって大きく異なるでしょう。
間部学作品のご売却をご検討の際はお気軽にご相談ください。
間部学の代表作品
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南風(リトグラフ)
(1990年)
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土に生きる(シルクスクリーン)
(1987年)
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夏の湖(シルクスクリーン)