小松崎邦雄の絵画・油絵・版画の買取価格とポイント
1931年~1992年 物故作家。
日本の洋画家。東京都、日暮里生まれ。1950年に東京芸術大学油画科に入学し、安井曽太郎、林武らに師事する。1954年に同科を卒業して同大油絵専攻科に進学する。卒業制作「群像」は芸大買上となり、安井賞を受ける。1956年に芸大油絵専攻科を修了する。一水会を中心に出品を続ける。1962年より国際具象派美術展、1963年より安井賞展に出品する。1966年にヨーロッパ各国を巡遊して帰国する。1968年よりユネスコ・フェローシップ奨学金を得てイタリア、フランス、オランダ、イギリスに留学し、北欧、北米、メキシコ等を巡遊する。東京芸術大学講師、NHKテレビ油絵入門講座等の教育面に尽力し、新聞小説の挿絵など幅広く活躍した。享年61。
買取ポイント
小松崎邦雄の作風について
小松崎邦雄といえば<舞妓><西洋の文化>をモチーフにした絵画作品ではないでしょうか。小松崎邦雄は作風によって異なる一面を見せます。活動初期には人物群像を、つづいて牛、人形、風景と数年間ひとつの主題を集中して研究していました。没後30年弱経過しましたが小松崎邦雄の主題は2つに収斂しました。それが冒頭にあげた<舞妓>と<西洋の文化>です。
的確な写実表現にウィットを秘めた画風で活躍し、日本の舞妓をモチーフにした作品と天使など神話や海外を舞台にした作品で違った表情を見せます。実際に比べみても同じ作家が描いたとは思えない色合いで初めて見る方は驚くでしょう。
小松崎邦雄の現在の評価と価値
高価買取のポイントはモチーフです。大きく分けて<舞妓>と<西洋>を描いた作品に大別されますので順に見ていきましょう。キャンバスに油絵の具で描かれた作品が前提となります。
① 舞妓
日本画を思わせるような古典的な構図で描かれた作品です。岩絵の具ではなく油絵の具で描かれているため光沢感があり独特の雰囲気を醸し出しています。小松崎邦雄の作品では最も評価が高く、買取査定額も期待できます。具体的な金額は作品のサイズや構図により決定します。
② 西洋
舞妓の作品と比べて鮮やかな色いで構成されています。モチーフは舞妓のように明確ではありませんが西洋文化に関連する天使、西洋人形、西洋人などです。水色の空と草木に西洋的な対象物を描いた作品です。
舞妓の構図に比べると評価額が下がる傾向です。
小松崎邦雄の鑑定について
小松崎邦雄の所定鑑定機関は<日本洋画商協同組合登録鑑定委員会>です。現状、すべての作品に必ず鑑定書を取得する必要はありませんが、今後どうなるかは不明です。鑑定書はあると鑑定代+α程度の上乗せはできるかと思います。ご売却をご検討の際は、お気軽にご相談ください。
絵画の買取について詳しくみる小松崎邦雄の作品
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舞妓(油絵)
小松崎邦雄の作品で最も評価が高いモチーフです。
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木馬(油絵)
小松崎邦雄の代表的な構図の1つですが、舞妓のモチーフと比べると厳しい買取金額になります。
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蝶の帯(版画)
木版で摺られた版画作品です。