小泉智英の日本画の買取価格とポイント
1944年~ 福島県生まれ。
日本画の伝統と革新を追求する画家として知られる小泉智英は昭和19年(1944年)に福島県石川町に生まれる。多摩美術大学大学院で横山操や加山又造に師事し、昭和45年(1970年)から平成16年(2004年)まで五都展に出品する。現代日本画の第一人者として活躍し、平成4年(1992年)に川越市初雁文化章を受章する。
風景画や花鳥画などを得意とし、写実的で繊細な筆致と色彩が特徴。昭和64年(1989年)にバルセロナ日本画美術展覧会に出品したタージ・マハルや、平成16年(2004年)に川越市立美術館で開催した「(川越の美術家たち) 小泉智英展・・・静響の譜」で発表した伊香保のもみじ広場などが有名。現在も無所属で創作活動を続け、彼の作品は国内外の美術館やコレクションに所蔵される。彼は自らの制作態度を「誰にでもわかる言葉で描きたい」と語り、心温まる独特の世界を生み出し続ける。
買取ポイント
小泉智英の作風
日本画の伝統と革新を追求する画家・小泉智英。
紙本彩色という技法や素材を使います。紙本彩色とは、和紙に墨や顔料で絵を描く日本画の一種です。紙本彩色の特徴を生かして写実的で繊細な筆致と色彩で作品を仕上げていく日本画家で、墨絵や着彩、草花図など幅広い分野で力を発揮しています。
風景画や花鳥画などを得意とし、伊香保のもみじ広場やタージ・マハルなどを描いた作品が有名です。例えば、1993年に保科美術館のために描いた「秋の抄(伊香保もみじ広場)」は、杉木立ちのやわらかな地面に密かに色づくもみじが2本、林間の静寂に華やぎを冴えわたらせています。穏やかに暮れゆく秋の情景が優しさと厳しさを秘めた作家の心情を忍ばせています。
また、1991年に個展「抒情を描く」で発表した「蒼穹との出逢い(タージ・マハル)」は、インドの白亜の霊廟タージ・マハルを真正面から捕らえた力強い構図が見るものを圧倒します。みずみずしい爽快感に溢れる青空、水面に映る伽藍の静寂が美しく調和しています。
彼の作品は和の美意識を感じさせる美しさがあり、静謐な世界観を表現しています。
自らの制作態度を「誰にでもわかる言葉で描きたい」と語っており、心温まる独特の世界を生み出し続けています。
小泉智英の現在の評価と価値
日本画家として高い評価を得ており、多くの美術館やコレクターが彼の作品を買い上げています。墨絵や着彩、草花図や大作風景など幅広い分野で力を発揮しており、山種美術館や北沢美術館などのコレクションにも収蔵されています。
作品の価値はサイズや題材、状態などによって異なりますが、一般的には数万円から数十万円まで様々です。「秋の抄」という作品は保科美術館に買い上げられたこともあります。
現在の評価と価値は、個展や展覧会で高い評価を得ており、日本画界の重鎮として尊敬されています。また、川越市初雁文化章を受章するなど地域文化への貢献も認められています。静かで深みのある色彩や構図が特徴で、自然や風景を繊細に表現しており、その美しさと技巧は多くの人々を魅了し高い人気と需要があります。
小泉智英の作品は、日本国内だけでなく世界各地で展示されており、国際的な評価を得ています。彼の作品は、日本の美意識と伝統を海外に紹介するとともに、日本画の新しい時代を切り開いた画家のひとりとして、今後も注目されることでしょう。