香月泰男の油絵・パステル・版画・デッサンの買取価格とポイント
1911年~1974年 物故作家。
山口県生まれ。1936年に東京美術学校(後の東京藝術大学)を卒業し、藤島武二の指導を受けた。在学中に国画会に入選し、梅原龍三郎の知遇を得る。太平洋戦争を受け、兵として満州へ行く。敗戦後はシベリアのセーヤ地区のラーゲルに抑留され2年間の虜囚生活を送る。飢えと寒さに死んでいく戦友の老兵たちを眼のあたりにし、この実体験が後の制作活動に大きな影響を与える。帰国後は郷里へ戻る。戦争と敗戦、抑留の体験を1949年に「埋葬」から描き始めてその後約20年間にわたって作品を制作し、それらが“シベリア・シリーズ”と呼ばれている。1956年以降は、しばしば海外旅行を試み、ヨーロッパ諸国からアメリカ、南太平洋、ギリシヤ、スリランカなどに旅行する。
2023年に香月泰男美術館で「香月泰男 全版画展」、「香月泰男のシベリヤ・シリーズ」、「画家からの贈り物Ⅲ 新収蔵品展」が開催された。
香月泰男美術館のHPはコチラ
香月泰男の最新買取情報
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志久良免白(油彩)
280
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ライオン:「動物シリーズ石版画集 I」より(リトグラフ)
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「母子像」より Pl.4(リトグラフ)
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「モロッコ」より カサブランカ郊外(リトグラフ)
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買取ポイント
香月泰男の作風
香月泰男といえば、<シベリア>を題材にした絵画作品ではないでしょうか。自らが体験した太平洋戦争とシベリア抑留をテーマにした一連の油彩画で<シベリア・シリーズ>と呼ばれ、洋画壇に確たる地位を築きました。
<シベリア・シリーズ>としてまとめられる油彩画57点の大部分は、60年代以降に描かれたものであり、戦後すぐは動物や身の回りの風景などを明るいタッチで描いていました。
50年代末には、後年の香月作品のトレードマークといえる、黒と黄土色を基調とした作風が確立され、現在でも高い評価を得ています。
香月泰男の現在の評価と価値
現在も香月泰男の作品は市場への流通量が多く、流通量の多さは人気作家の証です。近年の傾向ですが、油絵やパステルなどの原画作品は今なお高い評価で、版画に関しては一部の人気図柄以外は厳しい評価です。香月泰男の作品だからと言って全体的に高評価という訳ではなく、内容によりメリハリがある値付けとなるでしょう。
高価買取のポイントは<黒と黄土色>でしょう。
油彩に関しては様々なモチーフを描いていますが、高額査定しやすいのは<黒と黄土色>を軸に構成された作品です。多くの作品がM規格のキャンバスを縦にして描かれています。
油絵・パステルに関しては図柄次第で評価額が大きく変わるため、画像をお送りいただくLINEやメールでの査定がおススメです。版画に関してはタイトルさえ分かれば作品を特定できます。電話でも具体的な金額をお伝えしやすいです。
最終的には現物を確認する必要があるため、無料の出張査定もご検討下さい。査定費用は一切かかりません。お気軽にご相談ください。
香月泰男の気になる買取の値段は?
香月泰男の買取価格は作品の種類により大きく異なります。特に原画(油絵・パステル等)は一点モノのため、作品ごとに価格差があるためザックリとした金額となります。「
① 油絵
香月泰男の代表作はシベリア・シリーズですが、多くの作品は美術館へ収蔵されているため、市場に出回っている量は少ないでしょう。花・動物・昆虫・風景など身の回りのものをモチーフにした作品は流通しています。6号未満の作品が多く、買取査定額は数十万円~数百万円となり、作品により大きく評価が異なります。
香月泰男の油絵等の原画作品は<香月泰男鑑定登録会>が所定鑑定機関になりますが、鑑定書が無くても買取は可能となるため、お気軽にご相談ください。
② パステル・デッサン
油絵と比べると鮮やかな色合いの作品が多いですが、高い評価を得ているのは暗いトーンで香月らしい作風です。作品の内容次第ですが、買取査定額は油絵と比べると1段階評価が下がります。ただ内容によっては油絵と遜色ない金額提示ができる作品もあります。数十万円台になる事が多いでしょう。
パステル・デッサンに関しても鑑定書が必要です。
③ 版画
版画に関しては<シベリア・シリーズ>がポイントです。1969年に制作された4枚の連作です。<雪・窓><運ぶ人><雪><避難民>で構成され今でも高い評価を得ています。それ以外の作品では<母子像>のシリーズが比較的人気があります。
香月泰男の作品
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闘牛「グランカナリヤ」より
(1974年)
スペインの諸島です。海外への写生旅行で着想を得た作品でしょうか。油絵の様なトーンの暗さはありません。 -
猫柳
(1955~56年)
最初に制作された版画作品です。 -
母子像より#56
(1971年)
母子像シリーズの一枚です。買取金額は10万~15万円です。 -
しろさい「五月七日上野動物園にて」
(1970年)
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パリの屋根
(1971年)
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大雪山連峰「北海道」より
(1971年)
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芍薬Ⅱ
(1969年)
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運ぶ人「シベリア・シリーズ」より
(1969年)
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薊
(1969年)
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山滝
(版画)