葛西四雄

葛西四雄の絵画・油絵・版画の買取価格とポイント

1925年~1990年 物故作家。
青森県生まれの洋画家。県立青森師範学校を中退後、1953年から1961年まで小学校助教諭をつとめる。この間に奈良岡正夫に師事し、1962年の第5回日展に「滞船」が初入選、翌年示現会会員となる。38歳まで地元青森で教職として働くが、東京に出る。
1969年から安井賞候補展へもしばしば出品する。1971年に改組第3回日展に「北の漁村」で特選を受け、翌年は日展無鑑査となる。1978年に第10回日展に「北の浜」で再度特選となり、1985年には日展会員に推挙される。新宿小田急で葛西四雄油絵展、奈良岡正夫らとの四人展を銀座松屋で開催するなど精力的に活動する。示現会理事をつとめ、日本美術家連盟会員でもあった。享年64歳。代表作は<北の海辺><岬><北の漁村>などがある。

買取ポイント

葛西四雄の作風

葛西四雄といえば<北国の風景>ではないでしょうか。
洋画家・浮田克躬とイメージが似ているかと思いますが、大きな違いがあります。浮田の作品も暗いトーンで風景を描いていますが、葛西四雄は北の漁村という冬の厳しい寒さを中心に描いている点です。タッチも大きく違いますね。葛西四雄は38歳まで東北で活動していた影響が色濃く残っており、快適さを与えるだけの美術品とは違い何か考えさせられるきっかきとなる奥深い表現方法です。

高価買取のポイントは赤が使われている多さになります。漁村を描く油絵作品が多く、背景の黒と対比してバランスよく赤色が配置されていると高額査定をしやすいです。北国の海を題材に力強い写実の作風で知られている通り、海の描き方も重要で、葛西四雄は白波で表現しています。白は爽やかで清らかな印象を持つ色ですが、葛西四雄の手にかかると異なるイメージを連想させます。

葛西四雄の現在の評価と価値

現在の市場動向をもとに葛西四雄の買取相場を見ていきましょう。
高価買取のポイントでも述べましたが赤い屋根と白波が描かれている漁村風景が最も評価は高いです。具体的な金額を決定するには作品の大きさやコンディション等も含めて総合的に判断させていただきますが、数万円台から10万円以上の作品まで様々です。サイズと図柄が分かれば、より具体的な概算価格をご提案できるかと思います。

コンディション面に関して、油絵は湿気等によりワレやカビがでる場合があります。葛西四雄の油絵は厚塗りのため、ワレなどのダメージが出やすい印象です。ダメージが発生しているとその分買取金額は下がります。現在、葛西四雄の所定鑑定機関はありません。ご売却をご検討の際はお気軽にご相談ください。

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葛西四雄の代表作品

  • 漁村(油絵)

    代表的なモチーフである漁村ですが赤い屋根が殆どありません。買取査定額は4万~7万円前後となります。

  • 雪景(油絵)

    赤い屋根がちらほらと見受けられます。買取査定額は5万~8万円前後となります。

  • 北の漁村(油絵)

    葛西四雄の代表的な構図です。買取査定額は8万~12万円前後となります。