筧本生の油絵・絵画の買取価格とポイント
1951年~現在に至る。
福岡県生まれ。1975年に東京造形大学美術学科油絵専攻を卒業し、その後フランスへ渡る。1977年に福岡県立美術館で第一回個展を開催する。1978年に安井賞展やサロン・ド・メ展
に出品する。1979年にギャラリー・バルコン・デ・ザールのグループデッサン展に出品。1980年にユーゴスラビア、デッサン・ビエンナーレに招待出品する。1988年に23回昭和会展出品、31回安井賞展佳作賞受賞、1989年に3回具絵画ビエンナーレに出品、1990年 に25回昭和会展優秀賞受賞など、30年以上にわたりパリのアトリエで制作活動を続ける。2009年の帰国後福岡にアトリエを構える。
買取ポイント
筧本生の作風
筧本生といえば、<独特な人物>を題材にした絵画作品ではないでしょうか。
コロンビアの画家でフェルナンド・ボテロという作家がいますが、独特な人物描写が特徴的な画風です。筧本生の作品を最初に見たときは、ボテロを連想しましたが注意深く見れば全く違うことに気づきました。両者ともアニメのキャラクターのような2~4頭身くらいのボリュームがある人物を描いており、シュルレアリスム風の少し不思議な世界観を鑑賞者に印象付けます。シュルレアリスムとは日本語に訳すと『超現実主義』と呼ばれ、1920年代頃にアンドレ・ブルトンが提唱した芸術運動です。日本国内ではダリやルネ・マグリットなどの作家が有名で、現実にありそうだけど決して空想的ではない世界観が特徴的だと思います。シュルレアリスムは文学から派生してきましたので、哲学的な要素が強いため現実と夢の狭間と表現した方が分かりやすいかもしれません。筧本生の作品はシュルレアリスムを体現しており、見る人を現実と夢の間の世界観に迷わせてくれます。人類がまだ未踏していない町のように、地球上に存在しそうなリアリティを上手くついています。じっくり鑑賞することで新たな発見を鑑賞者にもたらし、テーマ性を持った作品が多いです。
筧本生の現在の評価と価値
現在も精力的に活動している作家のため、問い合わせ時点での市場評価をもとに、買取金額をご提案させていただきます。
高価買取のポイントは<筧本生らしさ>です。とても曖昧な判断基準ですが先生らしい人物がはっきりと描かれていることが重要です。空間だけではなく異質な人物が描かれていることにより完成します。筧本生が生み出す人物が重要のため、顔があまり見えないと評価は下がるかもしれません。
油絵は湿気等によりワレやカビがでる場合があります。作品にダメージが出ていると評価が下がるため、保管には注意が必要です。現存作家のため所定鑑定機関はありません。ご売却をご検討の際は、お気軽にご相談ください。
筧本生の作品
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四人の客(油絵)
偶然にも遭遇したそれぞれの人は何を思っているのでしょうか。様々な所に考えるきっかけがあり、鑑賞するのが楽しい作品です。
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バゲット(油絵)
真剣な表情で料理の準備をしています。色の組み合わせが特徴的で不思議な世界観を表現しています。
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ギャルソン(油絵)
目線の先には何があるのでしょうか。