朝井閑右衛門

朝井閑右衛門の絵画・油絵の買取価格とポイント

1901年~1983年 物故作家。
日本の洋画家。大阪府生まれ。一時的に岡田三郎助の本郷洋画研究所に学ぶとともに、斎藤与里にも師事する。ほぼ独学で油絵を研究し、25歳の時に二科展に初入選する。戦後は日展の審査員になったが、立ち上げに参加した新団体の新樹会(伊藤悌三、須田剋太らが創立し,のち木内克,清水多嘉示らが参加する)を中心に発表を続ける。1962年に鳥海青児、海老原喜之助、林武、森芳雄、野口弥太郎、荻須高徳、岡鹿之助、高畠達四郎、山口薫らとともに国際形象展を組織する。神奈川県鎌倉市で亡くなる。
生前はグループ展には出品したが、個展をほとんど行わず、美術館から展覧会の依頼がきても、「生きているうちはやらない」と断り続け、画集も出版されなかった。初の回顧展は亡くなって3年後の1986年に神奈川県立近代美術館で実現した。

買取ポイント

朝井閑右衛門の作風

朝井閑右衛門といえば<ドン・キホーテ>や<薔薇>をモチーフにした絵画作品ではないでしょうか。朝井はバラや電線、道化などに興味を持ち繰り返してモチーフにしていました。とりわけバラを好み、知人から届けてもらっていたほどです。薔薇の描き方は時代によって全く異なり、晩年は「単にバラを描くのではなく、画面の上で新種のバラを咲かせているのである」との言葉のように立体作品の様な仕上りになっていました。
絵に関すること以外は無関心で、鎌倉市由比ヶ浜にあるアトリエは質素で今にも朽ちそうな古民家でした。絵に対しての熱量も高く、完成した絵を塗りつぶすこともしばしばで、1作に数年間を費やすこともあったそうです。制作期間の長さは朝井勘右衛門の作品が市場に出回ることが少ない大きな理由でしょう。

朝井閑右衛門の現在の評価と価値

上記で述べたような性格だったため、他の有名作家と比べると作品数が少ない印象です。
高価買取のポイントは<厚塗り>です。特に人気があるのは晩年の絵の具を細かく立たせたような厚塗りの作品で、立体感があり、サイズが小さくても迫力があります。クリームを載せたような細かいマチエールが特徴的です。朝井勘右衛門の作品はSM~6号程度の小品が多い印象です。評価しやすい題材は代表作といわれるドン・キホーテか薔薇のモチーフです。

朝井閑右衛門の代表作は薔薇

朝井閑右衛門の最も人気が高いモチーフは『薔薇』ではないかと思います。他のモチーフでも描き込み具合によっては薔薇を超える評価になるケースもあります。
現在の市場動向を考慮すると、買取させていただく価格帯は数十万円台になる事が多い印象です。

油絵は湿気等によりワレやカビが発生する場合があります。作品によっては数十年以上経過しているため、状態のチェックは必要です。コンディションにより評価が変わります。現物確認後に最終的な判断をさせていただきます。
油絵などの原画作品は<東美鑑定評価機構鑑定委員会>の鑑定書が必要となります。鑑定書が無くても査定後にとれるため、お気軽にお問合せください。

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