アンドレ・コタボの絵画・油絵・版画の買取価格とポイント
1922年~2012年 物故作家。
フランスの洋画家。サン=マルスラン生まれ。リヨン美術学校で学ぶ。ジャン・フラロらとリヨン派新具象を形成し画壇の注目を集める。1945年にフランス各地の展覧会に出品する。1949年マントン・ビエンナーレで受賞し、フランス政府の奨学金を受ける。1950年にプリ・ナショナル賞を受賞する。1951年にフランス各地をはじめヨーロッパ、アメリカ、アジアで個展及びグループ展に参加する。1953年フェネオン賞を受賞し作品はパリ近代美術館など多くの美術館に収蔵される。
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買取ポイント
コタボの作風
コタボといえば<花>や<風景>をモチーフにした絵画作品ではないでしょうか。デザイン化したフォルムと、中間色で厚塗りされた圧倒的なマチエールで構成してゆく技法は、唯一無二の表現方法です。目の前のモチーフを正確に写し取ることを目的とした古典絵画とは一線を画す作品は日本国内でも大きな反響がありました。絵画作品の歴史を紐解くと写真が無い時代に対象物を正確に記録することが絵画制作の目的でした。その為、デザインや創造性という概念は無く、職人のような技術力が重要でした。実際に国立西洋美術館に収蔵されている遥か昔の作品にはサインが無いものが多く、作家が表現したものという認識がなかったことが分かります。現代に至るまでにサインを入れる事は当然となり、作品は作家固有の自我を表現する手段の役割も担保されるようになりました。コタボの作品はサインが無くても分かる独自の様式を作り上げた作家と言え、表現者としては一定の到達点に達したと考えてもよいのではないでしょうか。
コタボの現在の評価と価値
フランス出身の洋画家です。生前は世界各地で個展を開催し多くのファンをつくりました。没後数年経過しましたが、現在も人気がある作家のひとりです。
買取価格に関しては<色と厚塗り>が高額査定のポイントです。絵の具の使用量や色合いのバランスを見て総合的に判断させていただきます。贅沢に絵の具を使用して作られたマチエールと淡く清潔感がある色使いがポイントです。モチーフに関しては花が最も評価が高く、風景や静物作品も数多く残しました。モチーフ以外ですとサイズやコンディションも重要で、作品条件により大きく査定額が異なる作家のひとりです。
油絵は湿気等によりワレやカビなどのダメージが発生しやすいです。特に厚塗りが特徴の作家のため、ワレがでやすいでしょう。作品によっては数十年以上経過しています。鑑定を取得するケースもあるため、お気軽にご相談ください。
アンドレ・コタボの代表作品
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港(油絵)
コタボらしい重厚感があるマチエールです。風景画のため、花の構図に比べると落ち着いた価格帯となります。
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春のフローラ(版画)
カーボランダムという立体感を生み出す版画技法です。コタボの作風にマッチしています。
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ニースの風景(版画)
シンプルなリトグラフ作品です。