このページをご覧になっている方は絵画・美術品の整理を検討されている方でしょう。当社は美術品の買取を専門に行っていますが、過去の買取実績で2~3割ほどのお客様は自身で購入していない方です。主に両親などの肉親から受け継いだ方です。
受け継いだ方から買取する際に、「美術品の知識」や「作品の詳細」が無いのでどこにお願いすればよいか分からず困っていた、という声をよく聞きます。
血のつながりがあったとしても美的感覚や住環境によって好みの絵が異なるは当然です。好みと住環境の条件が揃えば飾って楽しんでいると思いますが、このブログを見ている方は違うのではないでしょうか。
いくら価値があったとしてもお客様自身が興味や多少の知識がなければ本来の価値を発揮しません。自分で購入しているものでしたら購入時の金額や作品に対しての知識があるため売却時に大きな不安はないでしょうが、知識が無い立場からすると不安で困ってしまうでしょう。
このブログでは、美術品に対して知識が無い方が絵画・美術品を売却する際に注意すべき3つのポイントを紹介します。このポイントを踏まえて売却すれば「正しい金額」で売却出来るはずです。
売却時に気を付ける3つのポイント!
① 知らなくても大丈夫、まずは美術品を専門に扱っている買取業者を見つけましょう!② 見積は2~3社ほど依頼するのがベターです!
③ 箱などの付属品は業者に見せるまで取っておきましょう!
大前提として絵画・美術品は専門の業者ではないと査定は難しいです。当社では美術品の中でも油絵・日本画・版画・茶道具・陶磁器・骨董などのジャンルは強く扱っていますが、西洋アンティークと呼ばれる19世紀前後のガラス製品は強くないです。美術品というジャンルだけでも非常に幅広いため、専門的に扱っていないと知識のカバーが難しいでしょう。
十把一絡げに遺品整理業者に依頼すると知らないところで大きな損失が発生しているかもしれません。早く整理したいという気持ちを抑えて「美術品専門の買取業者」を探す必要があります。
次に見積を取る時は2~3社からとりましょう。上で述べたように業者によって得意不得意は多少ありますので、何社かからか見積を取った方が良いかと思います。お客様によっては5社以上見積を取っている方もいましたが、2~3社で十分です。
見積金額が大きく違っているようでしたら、見てもらう業者を増やした方がいいかもしれませんが、専門で買取を行っている業者であれば大きな価格差はないでしょう。
最後に付属品は取っておきましょう!
美術品に対する知識が無いと「必要な付属品」と「必要ではない付属品」の判別はできないと思います。作品が箱にしまっている状態であればそのままにしていただいて飾っている作品が多い時は空き箱などの付属品はすべて取っておいて下さい。特に茶道具などは作品と箱を合わせるのが難しいので、とりあえず置いておくのがベターです。専門の業者に聞けば必要なものと、そうでないものは簡単に区別できます。
取っておくのは分かったけど、取り急ぎ必要じゃないものは処分したい
ここでは早急に家を空ける必要がある等の理由があるお客様に説明させていただきます。本来はとりあえず専門業者を呼んでいただきたい所ですが、それすら難しいという前提でお話しします。美術品は「額」と「焼き物」に大別されます。「額」とは額縁に入れてある油絵や版画を言い、「焼き物」とは茶碗や壷などを言います。美術品の多くはこの2つのどちらかに分類できます。必要なものが異なりますので順に説明していきます。
「額」に入っている作品で取っておいてほしいのは専用箱です。専用箱を捨ててします方が多いですが、作品を販売する時に必ず必要です。無いと作り直さなくてはなりませんので汚くても取っておいた方がありがたいです。
極論、箱は作ればいいだけの話ですが、箱の中に「鑑定書」や「保証書」などの重要な書類が入っているケースがあります。そういったものが無いと鑑定を取得するために費用や時間が必要となり無駄な手間が増えてしまいます。高額作品ほど鑑定書が必要な場合が多いです。
次は「焼き物」です。
こちらも重要なのは箱です。その中でも木箱に墨で作品名や作家名が記されている箱はとりあえず取っておいて下さい。この箱が無いだけで作品によっては価値が著しく下がりますので注意が必要です。中身が無くても取っておきましょう!