はじめに
草間彌生 作品はもちろん、作家自身の奇抜なビジュアルでも注目を集めている作家です。水玉模様がポイントの「南瓜」が特に有名であるため、ポップな印象をお持ちの方が多いのではないかと思いますが、それはほんの一面。ここでは簡単に書き表せないような深いコンセプトの作品も多く生み出しています。
歴史・作品・美術品の流通市場における評価という点から、草間彌生についてまとめていきます。
作家 草間彌生のはじまり
草間彌生のアイコンである水玉模様、これは草間彌生が実際に目にしている世界を絵に表したものだそうです。彼女は幼少期 厳しい躾や両親の不仲により精神を病み、幻覚・幻聴を体験しました。襲いかかる幻覚や自殺の衝動から逃れるために、自分の感じることを作品に描き出すようになります。
彼女の作品に恐怖を感じることがあるのは、それ故でしょうか。
そんな彼女の作品は、はじめ 日本では高く評価されません。
最先端過ぎて、当時の日本美術界がついて行けなかったのでは?と考える人も居ます。(かの有名な文学者『川端 康成』は草間の初期作品を高く評価していたという話も。)
1957年、草間はアメリカへ渡ります。(当時28歳)
草間はアメリカで、柔らかな素材を用いたソフトスカルプチャーの作成や、人の体に水玉模様を描くというパフォーマンスを行い、大きな注目を集めます。
草間の才能をはじめに認めたのはアメリカであると言っていいでしょう。現在でもアメリカでの人気は衰えず、回顧展が開催されたり、美術館のミュージアムショップでは彼女自身や彼女の作品をモチーフとしたグッズが多く販売されています。
草間彌生の作品 他業界とのコラボレーションも
草間人気は他業界にも大きな影響を与えています。とある海外のミュージシャンとはミュージックビデオ内で、ラグジュアリーブランド「ルイ ヴィトン」とはバッグ・財布などでコラボレーションをしています。ルイ ヴィトンとのコラボは2度行われ、人気の高さを物語っています。
また、彼女はアメリカから帰国した後小説家としてもデビュー、既に多くの作品を世に出しています。
本当に幅広い分野で活躍されている方です。
草間彌生美術館[東京/新宿]
草間彌生の美術館が東京にあります。2020年6月現在、展示入れ替えの為にクローズしていますが、7月30日~新しい展示が始まるようです。タイトルを見るだけでも草間彌生ワールド全開だとわかりますね!
タイトル: 我々の見たこともない幻想の幻とはこの素晴らしさである
会 期: 2020年7月30日(木) ~ 2021年3月29日(月)
・日時指定の完全予約・定員制(各回90分)
・当日券の販売無し
・チケットの購入は公式サイトより→https://yayoikusamamuseum.jp/visit/tickets/
※展示の入れ替えなどでクローズしている期間もあります。詳しくは公式サイトをご覧下さい。
美術品の流通市場における草間彌生の評価
草間彌生の作品は20~30年程前から美術品業界において有名だったものの、金額という意味での評価が追いついてきたのは、ここ10年程のことです。従って、金額が上がる以前に作品を購入されていた方は、購入時の約20倍もの価格になったなんてこともよくあります。
作品として発表している油絵や版画以外のオブジェや記念グッズなども資産としての価値がでてきています。ただ、上がった相場が今度どうなるかは予想するのが難しいため、売買のタイミングを迷う作家のひとりかもしれません。
まとめ
草間彌生は日本を代表するアーティストです。自身の不安定な精神状態を作品に映し出し、長い年月をかけて世界で認められました。
彼女の作品は今や美術館内に留まらず、香川県の観光地「直島」内や、京都や福岡の美術館外、今は終わってしまいましたが東京銀座の某商業施設内など、無料で観賞できる[パブリックアート]としても多く展示されています。それだけ多くの人の目を引く作品として認知されているということですね。
是非彼女の独特な世界観を生でご覧ください。きっと何か感じるモノがあると思います。
また、草間彌生の作品は積極的に購入させていただいています。過去に作品を購入された方は価格が上がっている可能性が大いにありますので、売却をご検討の際は是非当社「東京の絵画買取専門店 獏」へお問い合わせください。