今回はそんな桃色珊瑚の買取相場や評価のポイント、高値で買い取ってもらうための方法などを紹介します。
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桃色珊瑚とは
出典元:フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
桃色珊瑚は、宝飾品に加工されることの多い「宝石珊瑚」の一種です。宝石珊瑚には他にも赤珊瑚、白珊瑚、地中海珊瑚、深海珊瑚などがありますが、中でも桃色珊瑚は特に品質が優れており広く珍重されています。
宝石として扱われることが多い希少な珊瑚
珊瑚といえば珊瑚礁を思い浮かべる方も多いでしょう。しかし、珊瑚礁が光の届く明るい浅瀬で生まれるのに対し、宝石珊瑚は暗い深海で生育します。珊瑚とは、体内が食物を消化するための広い胃腔になっている腔腸動物の一種で、骨軸と呼ばれる石灰質の骨格を持ちます。
暗い深海で育つ桃色珊瑚は珊瑚の中では最も大きく、その大きさは1m程です。樹木状に成長する骨軸は固く丈夫で、指輪やネックレス、かんざしや帯留などさまざまな物に加工することが可能です。
ハワイ沖や日本近海などが主な産地として知られる
桃色珊瑚は、ハワイ沖や日本近海(近畿地方から九州南部、台湾のあたりまで)の西大西洋に主に生息しています。光の届かない水深200m~500mの岩礁に棲みつくのが特徴です。
国内外で広く珍重される桃色珊瑚ですが、日本で初めて桃色珊瑚を発見したのは土佐藩でした。今から200年以上も前の、1800年頃の出来事です。桃色珊瑚は特別な宝物として幕府への献上品や諸外国への贈り物に用いられました。
スカッチ、エンジェルスキンなど色味によって呼び名が変わる
桃色珊瑚は赤に近いものから白に近いものまで幅広い色調を持ち、色によって異なる呼び名を持ちます。特に濃いピンク色に白がまだらに混ざった「スカッチ」や、薄いピンクがムラなく均一に見られる「エンジェルスキン」(日本では「本ボケ」と呼ばれる)が人気です。
また、現在「エンジェルスキン」は採れにくくなっており、そういった意味でも価値が高まっているといえます。
桃色珊瑚の価値・買取相場
出典元:Unsplash
それでは桃色珊瑚の価値や買取相場について、種類ごとに紹介します。ただし、桃色珊瑚はその状態によって価値が変動し、取り扱う業者によっても買取相場が異なるので、ご留意ください。
ネックレス
球形の桃色珊瑚が連なったネックレスは、3万円から5万円程度の買取価格となることが多いです。 桃色珊瑚の粒が大きい方が高価買取に繋がりやすくなります。逆に粒が小さいものや、色むらやキズがあるものは低評価となる可能性が高いでしょう。
原木
桃色珊瑚の原木が、そのまま置物として取引される場合もあります。この場合は大体1万円から2万円が買取相場となります。原木が取引される際にはサイズはあまり考慮されません。また、珊瑚の質や保存状態がよくない原木は、数千円程度の低評価となる場合もあります。
彫刻作家作品
彫刻作家によって桃色珊瑚が加工されたもの、いわゆる「作家物」については高価買取となる可能性が高いでしょう。買取価格は平均で10万円から12万円といったところですが、当然有名作家のものほど評価が高まります。また、作家物の場合はサイズの大きいものほど高い評価に繋がりやすいです。
桃色珊瑚の評価ポイント
桃色珊瑚の価値はどのように決まるのでしょうか。ここでは評価のポイントについて詳しく説明します。
形(ナリ)
ルース(研磨加工された粒)であれば、歪みのない球体ほど価値が高くなります。中にはカボションカット(ドーム型のカット)の物もありますが、その場合はドームの美しさが鍵となるでしょう。高すぎず低すぎない自然なドームが好まれます。
保存状態(ヒ・フの有無)
桃色珊瑚に限らず、珊瑚を扱う際には「ヒ」「フ」の問題を避けて通ることはできません。「ヒ」とは珊瑚に見られるひび割れのことを言います。特に宝石珊瑚は日の当たらない深海に生息しているため、引き上げるときに温度や水圧の変化によってひび割れが生じやすいのです。また、「フ」とは珊瑚の軸のような部分が白く表に出てきているところを指します。「ヒ」や「フ」があると珊瑚の評価が大幅に下がってしまいます。
色
桃色珊瑚は、淡い桃色で色が均一なものが好まれます。日本では桃色珊瑚と赤珊瑚は同程度の評価となる場合も多いですが、ヨーロッパでは先ほども紹介したエンジェルスキンと呼ばれる薄桃色の桃色珊瑚が赤珊瑚より高く評価されます。
大きさ
桃色珊瑚はサイズが大きければ大きいほど価値が高くなります。大きく育った桃色珊瑚は、それだけでとても珍しく貴重なものだからです。加工されたものについても、大きく加工されたものは小さく加工しなおすことができるため、汎用性が高く高額になります。
産地・形状
桃色珊瑚の産地 土佐湾出典元:ウィキメディア・コモンズ (Wikimedia Commons)
産地に関しては、日本産の桃色珊瑚の方が高評価となります。それには、自然破壊や乱獲などによって現在日本の領海内で珊瑚が採れづらくなり希少性が高まっていることや、純粋に日本で採れる珊瑚の質が良いということが関係しています。また、形状においてはカボションカットのものよりも球体のものが高額になりやすいです。
珊瑚などの骨董品・美術品買取は業者によって大きく価値・買取価格が分かれる
珊瑚を含め、骨董品や美術品は業者によって買取価格が大きく変わってきます。相場よりも低い金額で買い取ろうとする悪徳な業者から身を守るためには、豊富な資金力を持ちプロの鑑定士のいる業者を選ぶことが大切です。業者を選ぶ際には、ホームページをしっかりチェックしておきましょう。複数の業者で見積もりを取って比較するのもおすすめです。
また、クーリングオフに適切に対応してくれるかも重要なポイントと言えます。その業者の評判や口コミについても調べておくと安心です。
桃色珊瑚の価値を高め、高く買い取ってもらう方法
それでは、お手持ちの桃色珊瑚を高く買い取ってもらうために、自宅で取り組めることをいくつかご紹介いたします。
汗や油分などで劣化しないように日頃から丁寧にケアする
珊瑚の主成分である炭酸カルシウムは、酸に溶けやすいという性質があります。酸化した汗や油分などで容易に劣化してしまうので、珊瑚を扱った後には乾いた布できれいに拭ってから片付けましょう。珊瑚は他の宝石と比べて傷つきやすいので柔らかい布を使うようにしてください。
傷や曇りは磨くことで輝きを取り戻す
珊瑚は鉱物結晶由来の宝石と比べると柔らかいのが特徴です。そのため、身に付けているうちに小さな傷が入ってしまうこともよくあります。このような小さな傷や珊瑚の表面の曇りは、8000番以上の液体状コンパウンドで磨き、メンテナンスすることができます。ただし、非常に繊細な作業となるので、柔らかい布を使って様子を見ながら行いましょう。くれぐれもコンパウンドの番手を間違えないように注意が必要です。買取希望の美術品・骨董品はまとめて買取を依頼する
お手持ちの珊瑚を買取に出すときには、数点まとめて依頼することをおすすめします。これは桃色珊瑚に限らず、美術品や骨董品を査定してもらうときのちょっとしたコツです。1点だけでは安くなってしまうようなときでも、同ジャンルのものを複数点まとめて査定に出すことで、高く買い取ってもらえる場合があります。
桃色珊瑚以外で買取対象となり得る珊瑚
最後に、同ジャンルのものとして桃色珊瑚以外の宝石珊瑚も紹介します。
赤珊瑚
出典元:フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』赤珊瑚は日本では桃色珊瑚と同程度かそれ以上に人気のある珊瑚です。中でも血赤珊瑚(英語圏では「オックス・ブラッド」)と呼ばれる濃い赤色の珊瑚は高値で取引されています。土佐沖、西大西洋で採れるものが最高級とされます。
白・黒珊瑚
日本沿岸でも採れる白珊瑚は、中部太平洋、東シナ海、南シナ海などの広い範囲に生息します。純白に近いもの、セピア色のもの、桃色がまだらに入ったものなどがあります。また、桃色珊瑚等と比べるとやや浅い場所に生息するハワイ原産の黒珊瑚は、2006年以降輸入が禁止されており希少価値が高まっています。
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